英語勉強したいだけ(英文→日本語)
2012年7月1日日曜日
福島から未来に向けて
By DCM Kurt Tong
カート・トン
June 12 - A few days ago I visited the Fukushima No. 1 Nuclear Power Plant together with colleagues from the Department of Energy. I have visited nuclear power plants before in China and in the Philippines, both in operation and under construction, but visiting Fukushima No. 1 was a unique experience.
先日、来日したエネルギー省の関係者と福島第一原子力発電所に行ってきました。以前、中国とフィリピンで稼動中あるいは建設中の原発を視察したことはありますが、今回の福島第一原発訪問では他では得られない体験をしました。
First, the extent of the damage is striking. On the ocean side, one can still see how the tsunami lashed the facility. Second, the large number of people working on the site surprised me. Hundreds of people commute there every day to work on the clean up and prepare for decommissioning. Many more work in the control room monitoring the site minute-by-minute. I was inspired by the commitment of these individuals to their mission.
まず、東日本大震災発生の被害は甚大でした。海側では施設を襲った津波のつめ跡が今もなお見て取れます。次に、現場では作業員が数多く働いていたことが意外でした。毎日大勢の作業員が現場に通い、除染や廃炉の準備作業を行っています。コントロールルームにはさらに多くの作業員が詰めており、分刻みで構内の監視にあたっています。感銘を受けたのは現場で働く一人一人の使命感です。
Experts are saying that it will take many years, even decades, to adequately handle the situation surrounding Fukushima No. 1. The United States is committed to doing what it can to help. This month, 30 U.S. companies that have experience with radiological environmental cleanup will visit Japan to offer their expertise and forge partnerships.
専門家の話では、原発事故の適切な収束にはこれからまだ何年も、場合によっては何十年もの時間がかかるそうです。こうした状況を踏まえ、米国は可能な限りの支援を約束しています。今月、放射能の除染経験がある米国企業30社が来日し、専門知識を提供して協力関係を結ぶことになっています。
It also seems to me that the cleanup of the Fukushima site and the surrounding area may require the development of new technologies that do not even exist yet, including in areas such as chemistry and robotics. I hope that scientists from around the world will join Japan in working hard to contribute to this effort.
原発とその周辺地域の除染には、化学やロボット工学などの分野で新たな技術の開発が必要になるかもしれません。世界各国の科学者が、日本のこうした取り組みに協力することを願ってやみません。
Until next time.
ではまた次回。
http://deputyscorner.jp/j/deputy-j20120612.html
http://deputyscorner.jp/e/deputy-emain.html
から引用
2012年5月14日月曜日
基本動詞をマスターしよう(Get編)
第17話 GET(その1)
まずはgetの機能を理解しよう!
1-2 「乗る、降りる」「身体を動かす」
「AがBに達する」ための手段が乗り物です。乗り物に乗る動作には into、in、on などが使われます。降りる動作には off、out of を使います。部屋などに入る(get in)、出る(get out)も get を使います。
get に前置詞や副詞を組み合わせて使えば、体をどの方向に動かすのかを表現できます。身のこなしの表現に慣れましょう。
・I got on the train at Ebina station.(海老名で電車に乗った)
・I got onto the train.(海老名で電車に乗り込んだ)
get on の場合は乗って移動する一連の動作がイメージされるのに対し、get onto の場合は「乗る」という動作に注目しています。
・I got in a taxi at Hiratsuka.(平塚でタクシーに乗った)
・We got into a car.(我々は車に乗り込んだ)
get in は乗ってどこかに行くイメージ。get into は乗り込む動作を強調しています。
・We will get off the subway at Shinjuku.(新宿で地下鉄を降ります)
・They got out of the car. (彼らは車から降りた)
get off は乗ってきた動作と降りる動作を含むイメージ、get out of は単に出る動作のイメージです。get out(外に出る)は非常によく使われる表現なので、以下にまとめてみました。
・Get out! (出てゆけ、外に出ろ!)
・Get out of here!(ここから出ていけ!)
・Get the hell out of here!(ここから出て行きやがれ!)
the hell は「怒り、いらだち」の気持ちを表します。
・Get yourself out of here, man.(おいお前、ここから出て行け)
Get out! は Get yourself out! の yourself が省略されていると考えられます。
・Try to get out, I guess.(出て行こうとしているんだよ、たぶん)
・He was eager to get out on the court.(かれはしきりにコート[バスケットなど]に出たがっていた)
・Tom, get out of the seat and let this old lady sit there.(トム、席を立ってこの老婦人をそこに座らせてあげなさい)
・She assured the driver that she'd be fine and got out of the cab.(彼女は「大丈夫よ」とそのドライバーを安心させてから、タクシーから降りた)
・She got only a few steps out of the kitchen when the phone rang again.(彼女が台所から数歩出たところで電話がまた鳴った)
次は get が3つも出てくる文です。
・We've got to get out of here before nine-thirty if there's to be any chance of stopping the managers before they get into the customer's building.(もしもマネジャー達がお客のビルに入る前に彼らを止めることができるチャンスがあるとしたら、我々は9時30分よりも前にここを出る必要がある)
have got to ... は「…しなければならない」の意味。
2 「物を所有する、所有するに至る」
「…を所有する」という意味で get を使う場合、所有するために(ほんの少し)努力が必要だというニュアンスがあります。have の場合と比べてみましょう。
・I have the money.
・I have a new CD.
・I've got the money.(そのお金を手に入れた)
・I got a new CD.(新しいCDを買った)
have は単にその物を所有している状態を表していて、所有するに至る努力については言っていません。get を使うと、所有するために行った努力を表現できます。
・They got what they came here for.(彼らはここに来た目的のものを手に入れた)
get の使い方がよく表れている文ですね。
・I went into the kitchen and got the beer from the freezer.(私は台所に入り、冷蔵庫からビールを取り出した)
・She picked up her purse and got out her cellular phone.(彼女は財布を持ち上げ、携帯電話を取り出した)
・She got a tissue out of one of her drawers and dabbed at her eyes.(彼女はティッシュを引き出しから取り出し、目を軽くパタパタとたたいた)
英語は「だれが何を」ということを明確にしたがる言語なので、S+V+O+Oという構成もよく使われます。主語(S)+ get + 人(O) + モノ(O)が基本形です。
・I'll get you a new book.(きみに新しい本を買ってあげよう)
この場合、a new book をきみにあげるためには、本を購入する必要があります。この努力(購入する行為)のイメージが伴うので、日本語では「買ってあげよう」となります。
・I'll give you a new book.(きみに新しい本をあげよう)
この文との違いがわかりますか。give の場合には、「その本をすでに自分が持っている」ことを意味しているので、get するための行為・努力は必要ないのです。
・I'll get you a drink.(飲み物を取ってくるね)
バーでの会話ならば、カウンターまで行って買ってくることですね。
・Could you get me the file? (そのファイルをとってくれる?)
会議などで、手の届かないところにあるファイルを持ってきてもらう時に使います。
まずはgetの機能を理解しよう!
get は「(何かを)得る、手に入れる、ゲットする」と理解していると思います。しかし get がもともと持っている基本的な機能は「AがBに達する」です。
機能1:「AがBに達する」
She got home.(彼女は家に着いた)
このイメージを出発点として get はさまざまな意味に使われるのですが、このコラムでは、以下の2つの機能を加え、大きく3つにグループ分けして説明します。そのほうが、get の本質に迫ることができると考えるからです。
She got home.(彼女は家に着いた)
このイメージを出発点として get はさまざまな意味に使われるのですが、このコラムでは、以下の2つの機能を加え、大きく3つにグループ分けして説明します。そのほうが、get の本質に迫ることができると考えるからです。
機能2:「物を所有する、所有するに至る」
I got a new CD.(新しいCDを手に入れた・買った)
I got a new CD.(新しいCDを手に入れた・買った)
機能3:「ある状態になる」、「~させる、~される」
I got my book published. (私は本を出版した)
多くの人は、get を機能2の意味で理解していると思います。私もそうでした。だんだんと学習が進むと、get のいろいろな用法を知りますね。知れば知るほど混乱する時期を経て、だんだんと get を使いこなせるようになってきます。
最近では、市販の辞書に載っている get の使い方に関する説明はずいぶんわかりやすくなっていますので、私がいまさら get について書くのは僭越な気もします。ですが、これから英語を学ぶ人たちが get を使うときにできるだけ混乱しないように、そして、この便利な get を積極的に使ってほしい、という2つの願いを込めて、このコラムを書いています。
get の基本用法
例文を挙げながら、get の表す動作をイメージする練習をしましょう。「A が B に達する」が get の基本形です。
機能1「AがBに達する」
Aさんが体を動かしてBに達する、という get の用法です。これが get の出発点なので、しっかり身につけましょう。
1-1「到着する」(arriveの意味)
Wait there till she gets there.(彼女が着くまで、そこで待っててね)
She will get there before six o'clock. (彼女は6時前に着くでしょう)
Please call me when you get there.(そこに着いたら電話してね)
She got to Shibuya at 5:30. (5時30分に渋谷に着いた)
I got home at seven.(私は7時に帰宅した)
1-2「乗る、降りる」「身体を動かす」
「AがBに達する」ための手段が乗り物です。乗り物に乗る動作には into、in、on などが使われます。降りる動作には off、out of を使います。
I got on the train at Ebina station.(海老名で電車に乗った)
I will get off the train at Isehara.(伊勢原で電車を降ります)
I got in a taxi at the station. (駅でタクシーに乗った)
I got my book published. (私は本を出版した)
多くの人は、get を機能2の意味で理解していると思います。私もそうでした。だんだんと学習が進むと、get のいろいろな用法を知りますね。知れば知るほど混乱する時期を経て、だんだんと get を使いこなせるようになってきます。
最近では、市販の辞書に載っている get の使い方に関する説明はずいぶんわかりやすくなっていますので、私がいまさら get について書くのは僭越な気もします。ですが、これから英語を学ぶ人たちが get を使うときにできるだけ混乱しないように、そして、この便利な get を積極的に使ってほしい、という2つの願いを込めて、このコラムを書いています。
get の基本用法
例文を挙げながら、get の表す動作をイメージする練習をしましょう。「A が B に達する」が get の基本形です。
機能1「AがBに達する」
Aさんが体を動かしてBに達する、という get の用法です。これが get の出発点なので、しっかり身につけましょう。
1-1「到着する」(arriveの意味)
Wait there till she gets there.(彼女が着くまで、そこで待っててね)
She will get there before six o'clock. (彼女は6時前に着くでしょう)
Please call me when you get there.(そこに着いたら電話してね)
She got to Shibuya at 5:30. (5時30分に渋谷に着いた)
I got home at seven.(私は7時に帰宅した)
1-2「乗る、降りる」「身体を動かす」
「AがBに達する」ための手段が乗り物です。乗り物に乗る動作には into、in、on などが使われます。降りる動作には off、out of を使います。
I got on the train at Ebina station.(海老名で電車に乗った)
I will get off the train at Isehara.(伊勢原で電車を降ります)
I got in a taxi at the station. (駅でタクシーに乗った)
ローカルな地名ですみません。私が実際に使っている駅です。
次回は、機能2と機能3の説明をします。
次回は、機能2と機能3の説明をします。
第18話 GET(その2)
機能2「物を所有する、所有するに至る」
I got a new CD.(新しいCDを買った)
I got the money.(そのお金を手に入れた)
「AがBに達する」が get の基本形です。とすると、「手に入れる」とはどう結びつくのでしょうか。
I got a new CD. はA(私)がB(CD)に達した、というイメージです。この場合、私がお店に行って、そのCDを手にとって、レジに行ってお金を払ったのです。
I got the money. はA(私)がB(お金)に達することです。具体的には、働いた結果そのお金を手にしたのです。
なお、get はほかの動詞と置き換えられる場合、get のほうが少し努力が必要だったり、ほんの少し困難が伴うイメージになります。I got a new CD. と、I bought a new CD. では、get のほうがやや苦労してCDを手に入れたというイメージになります。このことも頭に入れておくと、get の動きのイメージがとらえやすくなります。
get は、どのように手に入れたのか具体的な動作は表しません。話の前後からわかる具体的な動作を総合的に get で代用するのです。だから、get の使用範囲は広いのです。
ちなみに、have は持っている状態を表します。have の状態を作り出す動作が get なのです。
「頭で理解する」という意味で使う get も機能2に含めます。
I got you.(わかったよ)
I got you.は会話の中でよく出てくる表現ですね。I understand what you mean. I understand you. をくだけた表現で言ったのが I got you. です。この表現を「AがBに達する」の基本形に照らし合わせると、「私はあなた(の考え)に達した」となります。つまり「あなたが言おうとしている内容に私の理解が達した」ということです。
もちろん、「私はあなたの言った意味を手に入れた」というふうに考えてもよいでしょう。
You got it wrong.(きみはそれを勘違いした)
この get も「頭で理解する」ことです。「間違えて理解した」のです。
機能3「ある状態になる」、「~させる、~される」
3-1「ある状態になる」
(1)I was sick.
I got sick.
(2)I have a cold.
I've got a cold.
(3)She was angry.
I got her angry.
(1)~(3)について、上と下の文の違いがわかりますか? 上の文は「状態」を表しますが、get はその状態にさせた、その状態になったという「動き」を表しています。
We were getting very hungry.(おなかが空いてきた)
だんだんとお腹が空いてきていることが感じられる表現ですね。
ここでは、get は become と同じ意味で使われます。ただし、become のほうが堅苦しい表現なので、会話では get をよく使います。
We got very hungry. =We became very hungry.
3-2「使役」(~させる、~される)
I got my first book published.(私は最初の本を出版しました)
first book の状態を published にしたという構文です。
I got a new CD.(新しいCDを買った)
I got the money.(そのお金を手に入れた)
「AがBに達する」が get の基本形です。とすると、「手に入れる」とはどう結びつくのでしょうか。
I got a new CD. はA(私)がB(CD)に達した、というイメージです。この場合、私がお店に行って、そのCDを手にとって、レジに行ってお金を払ったのです。
I got the money. はA(私)がB(お金)に達することです。具体的には、働いた結果そのお金を手にしたのです。
なお、get はほかの動詞と置き換えられる場合、get のほうが少し努力が必要だったり、ほんの少し困難が伴うイメージになります。I got a new CD. と、I bought a new CD. では、get のほうがやや苦労してCDを手に入れたというイメージになります。このことも頭に入れておくと、get の動きのイメージがとらえやすくなります。
get は、どのように手に入れたのか具体的な動作は表しません。話の前後からわかる具体的な動作を総合的に get で代用するのです。だから、get の使用範囲は広いのです。
ちなみに、have は持っている状態を表します。have の状態を作り出す動作が get なのです。
「頭で理解する」という意味で使う get も機能2に含めます。
I got you.(わかったよ)
I got you.は会話の中でよく出てくる表現ですね。I understand what you mean. I understand you. をくだけた表現で言ったのが I got you. です。この表現を「AがBに達する」の基本形に照らし合わせると、「私はあなた(の考え)に達した」となります。つまり「あなたが言おうとしている内容に私の理解が達した」ということです。
もちろん、「私はあなたの言った意味を手に入れた」というふうに考えてもよいでしょう。
You got it wrong.(きみはそれを勘違いした)
この get も「頭で理解する」ことです。「間違えて理解した」のです。
機能3「ある状態になる」、「~させる、~される」
3-1「ある状態になる」
(1)I was sick.
I got sick.
(2)I have a cold.
I've got a cold.
(3)She was angry.
I got her angry.
(1)~(3)について、上と下の文の違いがわかりますか? 上の文は「状態」を表しますが、get はその状態にさせた、その状態になったという「動き」を表しています。
We were getting very hungry.(おなかが空いてきた)
だんだんとお腹が空いてきていることが感じられる表現ですね。
ここでは、get は become と同じ意味で使われます。ただし、become のほうが堅苦しい表現なので、会話では get をよく使います。
We got very hungry. =We became very hungry.
3-2「使役」(~させる、~される)
I got my first book published.(私は最初の本を出版しました)
first book の状態を published にしたという構文です。
She tried to get him to explain.(彼女は彼に説明をさせようとした)
him(彼)に explain(説明)させようとしたのです。
him(彼)に explain(説明)させようとしたのです。
第19話 GET(その3)
ここまで、get の3つの機能について簡単に説明しました。これからはそれぞれの機能を詳細に見ていきます。
get は日本語の動詞と使われ方が違うので、面倒だと思われがちですが、get の用法を理解すれば、英語そのものの理解に大きく近づくと言っても過言ではありません。
苦手意識を克服するためには、とにかくたくさん例文にあたってイメージをつかむことです。今後、いやになるくらいたくさん例文を挙げていきますが、ぜひついてきてください。
どういう「意味」で使われているかを考える前に、その動き、機能を考えることが get の使い方をマスターするために重要です。
1-1「到着する」(arrive の意味)
get to B「Bに到着する」
We got to Shibuya at 1:30.(1時30分に渋谷に着いた)
I get there on time.(私はそこに時間どおりに着いた)
ある場所に到着する場合は、get to ... と、to をつけます。there(here)の場合は、「そこへ」(ここへ)という副詞なので、to は不要です。この to は、get に付随するというよりも Shibuya に付くと考えたほうが理解しやすいと思います。there と to Shibuya が同じ役割を果たしているのです。
Tom と Julie の物語風に get の例文を並べました。2人の身体の動きをイメージしてください。
・Tom decided he'd see Julie when he got back.(トムは、戻ったら Julie に会おうと決心した)
・Julie thought it best to get back to his room.(その部屋に戻るのが最善と考えた)
・When she got to his door, she knocked.(彼女は彼のドアまで来て、ノックをした)
・Since she got no answer, she left a note under the door.(何も返事がないので、メモをドアの下に置いた)
・It took only a moment to get down to the ground floor.(地上階に降りて行くにはほとんど時間がかからなかった)
・When Tom got to his door he stopped.(トムは、彼のドアまで来て立ち止まった)
・He found the note and thought if he'd only gotten here a few minutes earlier.(トムはメモを見つけ、もしあと数分早くここに来ていたら、と思った)
・Tom hoped she'd not get into trouble for it.(トムは彼女がそのことでトラブルに巻き込まれないことを願った)
get は日本語の動詞と使われ方が違うので、面倒だと思われがちですが、get の用法を理解すれば、英語そのものの理解に大きく近づくと言っても過言ではありません。
苦手意識を克服するためには、とにかくたくさん例文にあたってイメージをつかむことです。今後、いやになるくらいたくさん例文を挙げていきますが、ぜひついてきてください。
どういう「意味」で使われているかを考える前に、その動き、機能を考えることが get の使い方をマスターするために重要です。
1-1「到着する」(arrive の意味)
get to B「Bに到着する」
We got to Shibuya at 1:30.(1時30分に渋谷に着いた)
I get there on time.(私はそこに時間どおりに着いた)
ある場所に到着する場合は、get to ... と、to をつけます。there(here)の場合は、「そこへ」(ここへ)という副詞なので、to は不要です。この to は、get に付随するというよりも Shibuya に付くと考えたほうが理解しやすいと思います。there と to Shibuya が同じ役割を果たしているのです。
Tom と Julie の物語風に get の例文を並べました。2人の身体の動きをイメージしてください。
・Tom decided he'd see Julie when he got back.(トムは、戻ったら Julie に会おうと決心した)
・Julie thought it best to get back to his room.(その部屋に戻るのが最善と考えた)
・When she got to his door, she knocked.(彼女は彼のドアまで来て、ノックをした)
・Since she got no answer, she left a note under the door.(何も返事がないので、メモをドアの下に置いた)
・It took only a moment to get down to the ground floor.(地上階に降りて行くにはほとんど時間がかからなかった)
・When Tom got to his door he stopped.(トムは、彼のドアまで来て立ち止まった)
・He found the note and thought if he'd only gotten here a few minutes earlier.(トムはメモを見つけ、もしあと数分早くここに来ていたら、と思った)
・Tom hoped she'd not get into trouble for it.(トムは彼女がそのことでトラブルに巻き込まれないことを願った)
Tom と Julie はすれ違いになってしまいましたね。
第20話 GET(その4)
「AがBに達する」ための手段が乗り物です。乗り物に乗る動作には into、in、on などが使われます。降りる動作には off、out of を使います。部屋などに入る(get in)、出る(get out)も get を使います。
get に前置詞や副詞を組み合わせて使えば、体をどの方向に動かすのかを表現できます。身のこなしの表現に慣れましょう。
・I got on the train at Ebina station.(海老名で電車に乗った)
・I got onto the train.(海老名で電車に乗り込んだ)
get on の場合は乗って移動する一連の動作がイメージされるのに対し、get onto の場合は「乗る」という動作に注目しています。
・I got in a taxi at Hiratsuka.(平塚でタクシーに乗った)
・We got into a car.(我々は車に乗り込んだ)
get in は乗ってどこかに行くイメージ。get into は乗り込む動作を強調しています。
・We will get off the subway at Shinjuku.(新宿で地下鉄を降ります)
・They got out of the car. (彼らは車から降りた)
get off は乗ってきた動作と降りる動作を含むイメージ、get out of は単に出る動作のイメージです。get out(外に出る)は非常によく使われる表現なので、以下にまとめてみました。
・Get out! (出てゆけ、外に出ろ!)
・Get out of here!(ここから出ていけ!)
・Get the hell out of here!(ここから出て行きやがれ!)
the hell は「怒り、いらだち」の気持ちを表します。
・Get yourself out of here, man.(おいお前、ここから出て行け)
Get out! は Get yourself out! の yourself が省略されていると考えられます。
・Try to get out, I guess.(出て行こうとしているんだよ、たぶん)
・He was eager to get out on the court.(かれはしきりにコート[バスケットなど]に出たがっていた)
・Tom, get out of the seat and let this old lady sit there.(トム、席を立ってこの老婦人をそこに座らせてあげなさい)
・She assured the driver that she'd be fine and got out of the cab.(彼女は「大丈夫よ」とそのドライバーを安心させてから、タクシーから降りた)
・She got only a few steps out of the kitchen when the phone rang again.(彼女が台所から数歩出たところで電話がまた鳴った)
次は get が3つも出てくる文です。
・We've got to get out of here before nine-thirty if there's to be any chance of stopping the managers before they get into the customer's building.(もしもマネジャー達がお客のビルに入る前に彼らを止めることができるチャンスがあるとしたら、我々は9時30分よりも前にここを出る必要がある)
have got to ... は「…しなければならない」の意味。
get out 以外の表現も覚えましょう。
・Get away!(逃げろ!)
away は「離れてゆく」ことです。
・Get down! (体を低くして!)
downは「下に」の意。Get down! は Get yourself down! の yourself が省略されていると考えられます。
・What time do you get up?(あなたは何時に起きますか)
up は「上に」の意。down の反対の方向。
・I got over the difficulty.(私はその困難を乗り越えた)
over は「上を越えて」の意。
・When you get off, go to your right.([車から]降りたら、右のほうに行きなさい)
・After they'd got airborne, …(彼らの[乗った飛行機が]離陸したあとに…)
airborne は「飛行中の」の意味。
・I'm going to have to find a way to get around this truck.(このトラックを迂回する方法をなんとか見つけ出すぞ)
「前にゆっくり走っているトラックがいて、なんとか追い越したい」という状況です。I'm going to は「これからなんとかするぞ」、 have to find a way は「方法を見つけなければならないんだぞ」、 get around this truck は「トラックを迂回して(追い越す)」、around は「ぐるっと回って」の意味。
・I happen to know that Rick gets in early, usually before eight.(私は、リックが早く、たいていは8時前に出社するということをたまたま知っている)
get in は「入ってくる」の意。職場での会話だと「オフィスに入ってくる」の意味。
・As quickly as he could manage, he got himself inside and locked the door behind him.(可能な限り素早く、彼は部屋の中に入りドアのかぎをかけた)
・Looks like the employees are getting off work.(従業員たちは[仕事を終えて]出てくるところのようだ)
・Rick went into his office and got back to work.(リックはオフィスに入り、仕事に戻った)
get back は「戻る」の意。get back to work は仕事(書類を読んだり、書いたり、パソコンをたたいている状態)に戻ること。
・The traffic was bad getting into the Hakone Tunnel.(箱根トンネルに入るところで道路が渋滞していた)
・Kay was glad to hear that she and Ted were getting along fine.(ケイは彼女とテッドがうまくいっていると聞いて喜んだ)
次の2つの例文は through に「電話がつながる」というイメージがあります。電話の回線が目的の人物に至るイメージです。
He got through to her and got a positive reaction.(彼の電話が彼女につながって、前向きな反応を得た)
・It still frustrated Jim not to be able to get through.(電話がまだつながらないので、ジムをいらいらさせた)
・You'll get through this.(きみはこの状態から抜け出ることができるよ)
この through は電話とは関係なく、困難というトンネルを通り抜けるイメージです。
・Get away!(逃げろ!)
away は「離れてゆく」ことです。
・Get down! (体を低くして!)
downは「下に」の意。Get down! は Get yourself down! の yourself が省略されていると考えられます。
・What time do you get up?(あなたは何時に起きますか)
up は「上に」の意。down の反対の方向。
・I got over the difficulty.(私はその困難を乗り越えた)
over は「上を越えて」の意。
・When you get off, go to your right.([車から]降りたら、右のほうに行きなさい)
・After they'd got airborne, …(彼らの[乗った飛行機が]離陸したあとに…)
airborne は「飛行中の」の意味。
・I'm going to have to find a way to get around this truck.(このトラックを迂回する方法をなんとか見つけ出すぞ)
「前にゆっくり走っているトラックがいて、なんとか追い越したい」という状況です。I'm going to は「これからなんとかするぞ」、 have to find a way は「方法を見つけなければならないんだぞ」、 get around this truck は「トラックを迂回して(追い越す)」、around は「ぐるっと回って」の意味。
・I happen to know that Rick gets in early, usually before eight.(私は、リックが早く、たいていは8時前に出社するということをたまたま知っている)
get in は「入ってくる」の意。職場での会話だと「オフィスに入ってくる」の意味。
・As quickly as he could manage, he got himself inside and locked the door behind him.(可能な限り素早く、彼は部屋の中に入りドアのかぎをかけた)
・Looks like the employees are getting off work.(従業員たちは[仕事を終えて]出てくるところのようだ)
・Rick went into his office and got back to work.(リックはオフィスに入り、仕事に戻った)
get back は「戻る」の意。get back to work は仕事(書類を読んだり、書いたり、パソコンをたたいている状態)に戻ること。
・The traffic was bad getting into the Hakone Tunnel.(箱根トンネルに入るところで道路が渋滞していた)
・Kay was glad to hear that she and Ted were getting along fine.(ケイは彼女とテッドがうまくいっていると聞いて喜んだ)
次の2つの例文は through に「電話がつながる」というイメージがあります。電話の回線が目的の人物に至るイメージです。
He got through to her and got a positive reaction.(彼の電話が彼女につながって、前向きな反応を得た)
・It still frustrated Jim not to be able to get through.(電話がまだつながらないので、ジムをいらいらさせた)
・You'll get through this.(きみはこの状態から抜け出ることができるよ)
この through は電話とは関係なく、困難というトンネルを通り抜けるイメージです。
次の2つは、「立つ」動作を stand up ではなく、「体を足に乗せた」と表現しています。面白いですね。座っていた状態から、体を足の上に乗せるところをイメージしてください。
・She got to her feet.(彼女は立ち上がった)
・Tom and Julie immediately got to their feet.(トムとジュリーは即座に立ち上がった)
・She got to her feet.(彼女は立ち上がった)
・Tom and Julie immediately got to their feet.(トムとジュリーは即座に立ち上がった)
第21話 GET(その5)
「…を所有する」という意味で get を使う場合、所有するために(ほんの少し)努力が必要だというニュアンスがあります。have の場合と比べてみましょう。
・I have the money.
・I have a new CD.
・I've got the money.(そのお金を手に入れた)
・I got a new CD.(新しいCDを買った)
have は単にその物を所有している状態を表していて、所有するに至る努力については言っていません。get を使うと、所有するために行った努力を表現できます。
・They got what they came here for.(彼らはここに来た目的のものを手に入れた)
get の使い方がよく表れている文ですね。
・I went into the kitchen and got the beer from the freezer.(私は台所に入り、冷蔵庫からビールを取り出した)
・She picked up her purse and got out her cellular phone.(彼女は財布を持ち上げ、携帯電話を取り出した)
・She got a tissue out of one of her drawers and dabbed at her eyes.(彼女はティッシュを引き出しから取り出し、目を軽くパタパタとたたいた)
英語は「だれが何を」ということを明確にしたがる言語なので、S+V+O+Oという構成もよく使われます。主語(S)+ get + 人(O) + モノ(O)が基本形です。
・I'll get you a new book.(きみに新しい本を買ってあげよう)
この場合、a new book をきみにあげるためには、本を購入する必要があります。この努力(購入する行為)のイメージが伴うので、日本語では「買ってあげよう」となります。
・I'll give you a new book.(きみに新しい本をあげよう)
この文との違いがわかりますか。give の場合には、「その本をすでに自分が持っている」ことを意味しているので、get するための行為・努力は必要ないのです。
・I'll get you a drink.(飲み物を取ってくるね)
バーでの会話ならば、カウンターまで行って買ってくることですね。
・Could you get me the file? (そのファイルをとってくれる?)
会議などで、手の届かないところにあるファイルを持ってきてもらう時に使います。
基本動詞をマスターしよう(Give編)
第13話 GIVE(その1)
まずはgiveの機能を理解しよう!
ネイティブスピーカーがイメージする give の意味と機能は、基本的に次の1つだけです。
「Aさん」+ give +「Bさん」+「C」(AさんがBさんにCを与える)
give は必ずこの構文パターンをとります。これだけをしっかり理解すれば、give をマスターしたと言えるでしょう。あとは応用するだけです。今回は give の基本イメージをマスターしてください。
日本語に訳すときは、この動作のイメージに近い日本語にすればよいのです。この場面が想像できたら「取ってください」という日本語が出てきますね。give=「与える、あげる」と反射的に考えるのではなく、動作をイメージすることが先です。
次回は、実際の英文で give がどのように活用されているかを詳しく解説していきます。
Q.1 give には、S+V+O+Oだけでなく、S+V+Oの文型もありますが、どのように違うのですか?
A.1 S+V+Oは、基本形である「Aさん」+ give +「Bさん」+「C」から「Bさん」が省略されているのです。
She gave them a wink. を She gave a wink. とすることは可能です。この場合、「Bさん」にあたる不特定多数の人が省略されています。「Bさん」を省略する形は、「C」に動作を表す名詞がくるとよく使われます。
He gave a presentation.(彼はプレゼンテーションをした)
この文では、them が省略されていると考えられます。 She gave a yawn.(彼女はあくびをした) 手で口を隠してあくびをしたシーンがイメージできます。この場合は「Bさん」が特定しにくいのですが、あなた(me)と考えることができるでしょう。
Q.2 「支払う」(有償で渡す)の意味で、give を pay や sell の代用語として使うこともありますね。意味はどう違うのでしょうか?
A.2 I gave him 1000 yen for the book.(私は彼に本代として1000円を払った)のような場合に give を使うことができます。
I paid him 1000 yen for the book. とほとんど同じ意味ですが、give を使う場合は、現金を直接手で渡しているイメージが強くなります。
Q.3 give up はなぜ「あきらめる」の意味になるのでしょうか?
A.3 They did not give up hope.(彼らは希望を捨てなかった)
この文では「Bさん」がいません。強いて言えば、上のほうにいるGod(神)でしょうか。「hope を自分の手から離して上に(up)与えた」、つまりあきらめたというイメージです。
My friend gave up smoking.(友だちは禁煙をした)は、smoking を「棚に上げた」イメージです。give up=「あきらめる」とワンパターンに覚えないで、イメージを描いてください。
ついでに give away を説明しましょう。away はあちらのほうに向かう動きを表します。away は自分から離れていくイメージです。give away は手から離れていく(手放す)というイメージです。無償で手放すのです。
We have ten copies to give away.(配布用に10コピーあります)
Q.4 give には自動詞用法もありますね。使い方を教えてください。
A.4 自動詞の用法も「Aさん」+give+「Bさん」+「C」の変形と考えられます。「Bさん」や「C」が何であるかが明白なために省略された結果、自動詞的な文型になったのでしょう。話の内容から容易に想像できるために省略されるのです。
She gives generously to the poor.(彼女は貧者に気前よく与える)
この場合、「C」はお金や日常生活用品であることが明白なので省略されています。
The willow gave but did not break.(柳はたわんだが折れなかった)
give には「圧力などでたわむ、壊れる」という特殊な意味があります。文脈から pressure や wind によるものであることが明らかなために省略されているのでしょう。
この give に近い意味で give out(動かなくなる)という言い方があります。
My PC finally gave out.(PCがついに動かなくなった)
次の2つの成句も、自動詞的な表現です。
(1)give and take(やりとりする)
One of the most difficult lessons a child has to learn is how to give and take.(子どもが習わなくてはいけない最も難しいレッスンの1つは、どのように譲り合うかということです)
「Bさん」と「C」がイメージできますか。「Bさん」は子どもたち、「C」は省略されていますが、おもちゃやお菓子などでしょう。
(2)give or take ... (…程度の誤差はあるとして)
Bill estimated the cost of the project at $50,000, give or take a few hundred dollars.(ビルは計画の費用について、数百ドル程度の誤差はあるとして、5万ドルと見積もった)
give はプラス、take はマイナス。プラス・マイナス数百ドルの誤差の範囲でというイメージです。この場合の「C」は a few hundred dollars ですね。それでは「Bさん」に相当するのは何でしょうか。「Bill」が暗に示されています。正確には Bill's cost estimate のことです。
第16話 GIVE(最終回)
「Aさん」+give+「Bさん」+「C」の基本形に基づいて、日本語を介さずにイメージする練習をしてください。イメージが頭の中にできてから、日本語にしてください。
●giveのイディオムとフレーズ1. They gave their collection away to the museum.
give away ... は「…をただであげる」の意。their collection が「C」、the museum が「Bさん」です。away は「離れたところに」という意味です。
give はもともと、ただであげることを意味しています。これに away(自分から離れたところに)がついて、戻ってくることを期待していないことが強調されます。
2. Benedict Arnold gave away secrets during American Revolution.
give away ... は「…を漏らす、…を裏切る」の意。競争相手や敵は、自分とは離れた所にいますね。この離れた敵に、away を使って与えることを表現した場合は「…を漏らす、…を裏切る」というイメージになります。
3. We were forced to give ground on the most pressing issue.
give ground は「譲歩する」の意。敵の話のついでに、中世の戦いをイメージしてください。中世の戦いは土地(ground)の奪い合いでした。ground を取ったほうが勝ちです。give (him) ground は文字どおり土地を明け渡すことで、とても大きな譲歩を意味します。
4. Please give me your hand to get my bag.
give ... a hand は「…に手を貸す」の意。目的語の「C」は your hand です。飛行機の添乗員にかばんをとってもらうシーンなどで使います。手を切り離して与えるわけはないですから、「手伝う」という意味になります。
5. Don't forget to give me a call if you come around here.
give ... a call は「…に電話する」の意。「C」は a call(通話、電話の呼び出し)です。
Don't forget to call me. でも同じ意味ですが、give me a call のほうが具体的に電話機を操作してこちらの電話の着信音を鳴らすイメージがわいてきます。Give me a call. と Give me a ring. は同じことですが、ring のほうが昔ふうの電話がリーンリーン鳴るイメージがわきますね。
6. The situation gave Ted pause and he held off resigning from his job.
give ... pause は「ちゅうちょさせる」の意。「C」は pause(ポーズ)です。この場合、何かを思いとどまることです。ポーズは写真を撮るときの「はいポーズ」と同じです。
脱線になりますが、この表現は、To be or not to be で始まる有名な『ハムレット』の第3独白に出てきます。『ハムレット』が書かれたのは400年以上も前の西暦1600年です。
For in that sleep of death what dreams may come, must give us pause.(死後の眠りのなかでもいやな夢を見るかもしれないから、皆が[自殺を]思いとどまるのか)
この pause は自殺を思いとどまることです。私は30年以上も前に読んだのですが、give pause からこの must give us pause のイメージがパッとわいてきました。イメージでとらえているといつまでも記憶に残る例だと思います。
7. I don't give a damn about her.
not give a damn は「気にしない」の意。
Damn!(くそ、ちきしょう)と使うように、damn は「くやしい感じ」のことです。
give a damn は否定形で使い、「くやしい感じさえも持たない=全然気にかけない」の意味です。I don't give a damn about her. は I don't give her a damn. と同じですが、会話では前者を使います。よく使う表現です。
Please give it a try.
それではまた。
http://www.scn-net.ne.jp/~language/
まずはgiveの機能を理解しよう!
ネイティブスピーカーがイメージする give の意味と機能は、基本的に次の1つだけです。
「Aさん」+ give +「Bさん」+「C」(AさんがBさんにCを与える)
give は必ずこの構文パターンをとります。これだけをしっかり理解すれば、give をマスターしたと言えるでしょう。あとは応用するだけです。今回は give の基本イメージをマスターしてください。
giveは万能な動詞
英和辞書で give を引くと、たくさんの意味と例文が出てきます。だからといって、「一つひとつ意味を覚えて使えるようにしよう」という学習をしていませんか。それでは効率が悪いばかりではなく、いつまでたってもネイティブスピーカーと同じ語感で give を使いこなせるようにはなりません。
それなら、どうして英和辞書にはたくさんの訳が列挙されているのでしょうか。それは、give が多くの場面で使える万能な動詞であるのに対し、日本語の動詞は細分化されており、場面ごとにふさわしい言葉が存在するためです。
例えば Please give me the salt. を直訳すると「私にその塩を与えてください」となります。しかし、自然な日本語に訳すなら、「取ってください」となります。「取る」は日本語では「与える」の逆の意味ですが、この場合は「取る」がふさわしいのです。基本動詞を学ぶとき、直訳はほとんど意味がないことがわかるでしょう。
give のイメージを視覚的に把握すれば、日本語を介さず、英語を英語のまま理解できるようになります。イメージをつかむための訓練方法を見てみましょう。
Please give me the salt. という英文を見たら、まず「Aさん」+give+「Bさん」+「C」の関係をイメージしてください。食事の場面です。Aさんは私の隣かテーブルの向こう側の人です。私の位置よりも、置いてある塩の容器の近くにいます。Bさんは私、Cは塩です。この give がイメージしている動作は、Aさんが塩の容器をつかんで私のほうに移動させることです。
英和辞書で give を引くと、たくさんの意味と例文が出てきます。だからといって、「一つひとつ意味を覚えて使えるようにしよう」という学習をしていませんか。それでは効率が悪いばかりではなく、いつまでたってもネイティブスピーカーと同じ語感で give を使いこなせるようにはなりません。
それなら、どうして英和辞書にはたくさんの訳が列挙されているのでしょうか。それは、give が多くの場面で使える万能な動詞であるのに対し、日本語の動詞は細分化されており、場面ごとにふさわしい言葉が存在するためです。
例えば Please give me the salt. を直訳すると「私にその塩を与えてください」となります。しかし、自然な日本語に訳すなら、「取ってください」となります。「取る」は日本語では「与える」の逆の意味ですが、この場合は「取る」がふさわしいのです。基本動詞を学ぶとき、直訳はほとんど意味がないことがわかるでしょう。
give のイメージを視覚的に把握すれば、日本語を介さず、英語を英語のまま理解できるようになります。イメージをつかむための訓練方法を見てみましょう。
Please give me the salt. という英文を見たら、まず「Aさん」+give+「Bさん」+「C」の関係をイメージしてください。食事の場面です。Aさんは私の隣かテーブルの向こう側の人です。私の位置よりも、置いてある塩の容器の近くにいます。Bさんは私、Cは塩です。この give がイメージしている動作は、Aさんが塩の容器をつかんで私のほうに移動させることです。

日本語に訳すときは、この動作のイメージに近い日本語にすればよいのです。この場面が想像できたら「取ってください」という日本語が出てきますね。give=「与える、あげる」と反射的に考えるのではなく、動作をイメージすることが先です。
次回は、実際の英文で give がどのように活用されているかを詳しく解説していきます。
※ Please give me the salt. は口語表現で、正式には Please pass me the salt. と言います。
giveの基本用法
繰り返しますが、基本は「Aさん」+give+「Bさん」+「C」です。A、B、Cはいろいろ変化しますが、惑わされないでください。
文法用語でいえば、Aが主語、Bは間接目的語、Cは直接目的語です。紛らわしいですが、英語でも indirect object(間接目的語)と呼んでいるので仕方ないのでしょう。
例文を挙げていきますので、give が表す動作をイメージする練習をしましょう。
・Rick gave me this watch.(リックが私にこの時計をくれた)
基本形そのままの文型ですね。A=Rick、B=me、C=this watchです。
・Could you give me some water?(私に水をください)
A=you、B=me、C=some water です。「コップに水を入れてもってきてもらう」ことがこの場合の動作のイメージです。このイメージを作ったあとで日本語に訳すと、give が「ください」になります。だからといって give=「ください」と機械的に覚えないでください。give が作り出す動作のイメージをつかむことが give のマスターにつながります。
・Charles gave Anne the wedding ring.(チャールズはアンに結婚指輪をあげた)
「Charles」+gave+「Anne」+「the wedding ring」という構文です。 チャールズがアンに結婚指輪を渡しているところがイメージできましたか?
文法用語でいえば、Aが主語、Bは間接目的語、Cは直接目的語です。紛らわしいですが、英語でも indirect object(間接目的語)と呼んでいるので仕方ないのでしょう。
例文を挙げていきますので、give が表す動作をイメージする練習をしましょう。
・Rick gave me this watch.(リックが私にこの時計をくれた)
基本形そのままの文型ですね。A=Rick、B=me、C=this watchです。
・Could you give me some water?(私に水をください)
A=you、B=me、C=some water です。「コップに水を入れてもってきてもらう」ことがこの場合の動作のイメージです。このイメージを作ったあとで日本語に訳すと、give が「ください」になります。だからといって give=「ください」と機械的に覚えないでください。give が作り出す動作のイメージをつかむことが give のマスターにつながります。
・Charles gave Anne the wedding ring.(チャールズはアンに結婚指輪をあげた)
「Charles」+gave+「Anne」+「the wedding ring」という構文です。 チャールズがアンに結婚指輪を渡しているところがイメージできましたか?
語順の変化
基本形の応用として、「A」+give+「C」 to 「B」の形にすることがあります。
・Charles gave the wedding ring to Anne.
意味は変わりません。ただしネイティブスピーカーにとっては文から受けるイメージがやや異なり、後者では「何をあげたのか」(the wedding ring)が強調されます。英語は語順に意味をもたせる言語で、前にある単語のほうがあとにある単語よりも重要である、という暗黙の了解があるためです。
・Charles gave the wedding ring to Anne.
意味は変わりません。ただしネイティブスピーカーにとっては文から受けるイメージがやや異なり、後者では「何をあげたのか」(the wedding ring)が強調されます。英語は語順に意味をもたせる言語で、前にある単語のほうがあとにある単語よりも重要である、という暗黙の了解があるためです。
また、「C」が代名詞(it、that など)のときは、必ず「A」+give+「C」 to 「B」となります。
・She gave it to him.(彼女はそれを彼にあげた)
この場合、She gave him it. とは言いません。語感がしっくりこないですよね。その感覚を大切にしてください。
・She gave it to him.(彼女はそれを彼にあげた)
この場合、She gave him it. とは言いません。語感がしっくりこないですよね。その感覚を大切にしてください。
「C」に注目
Cの部分にはいろいろなものが使えます。便宜上、次の4つに分類しますが、これは日本の文法書や辞書などが使っているもので、あくまでも目安です。ネイティブスピーカーはこのような分類をしているわけではありません。
(1)具体的な物
(2)抽象的な物(効果など)
(3)情報
(4)身振り・動作
「A」+give+「C」 to 「B」という語順は(2)と(4)では使わないことに注意が必要です。
(1)具体的な物
・Rick gave me this watch.(リックが私にこの時計をくれた)
「A」+give+「C」 to 「B」の語順が可能です。
・Rick gave this watch to me. ○
(2)抽象的なもの(効果など)
・I wanted to give you a surprise.(きみを驚かせたかった)
この文から動作をイメージしてください。「相手が予想していないことを私がして、あなたを驚かせる」イメージです。この文の前後から、どんなことをしたかがわかるようになっているはずです。ラブストーリーなら、素敵な贈り物をしたのでしょう。
「A」+give+「C」 to 「B」の語順は使えません。
・I wanted to give a surprise to you. ×
・His work always gives me a headache.(彼の仕事は私に頭痛を起こさせる)
これはどんなイメージがわきましたか? 「やっておいて」と頼んだ仕事ができていなかった場面を私はイメージしました。
(3)情報
ここでいう情報とは、アドバイスや注意、命令などのことです。
「C」が情報のとき、give の日本語訳は「伝える、言う、教える」などといろいろ変化します。
・Would you give me your name?(あなたの名前を教えてください)
どんな場面をイメージしましたか? 私は、ホテルのフロントでチェックインするときの場面をイメージしました。
情報に関しては「A」+give+「C」 to 「B」の語順が可能です。この違いにより、(2)の「抽象的なもの」と区別されます。
・His secretary gave the message to him. ○
場面がイメージできましたか? 秘書は、紙に書いたメモを渡したか、または口頭で伝えたのですね。
(4)身振り・動作
・He gave me a push.(彼は私を押した)
この give の動作のイメージは、彼が私の身体を手で押した様子です。He pushed me. とほぼ同じ意味ですが、give を使ったほうが、手で押している状況がより鮮明にイメージされます。
・She gave me a wink.(彼女は私にウインクをした)
この give はイメージしやすいですね。ペーパーバックなどにこの文章が出てきたら、場面を好きなように想像して楽しんでください。私は、美女が左目でウインクしたシーンを勝手にイメージしました。
「A」+give+「C」 to 「B」の語順は使えません。
・He gave a push to me. ×
・She gave a wink to me. ×
(1)具体的な物
(2)抽象的な物(効果など)
(3)情報
(4)身振り・動作
「A」+give+「C」 to 「B」という語順は(2)と(4)では使わないことに注意が必要です。
(1)具体的な物
・Rick gave me this watch.(リックが私にこの時計をくれた)
「A」+give+「C」 to 「B」の語順が可能です。
・Rick gave this watch to me. ○
(2)抽象的なもの(効果など)
・I wanted to give you a surprise.(きみを驚かせたかった)
この文から動作をイメージしてください。「相手が予想していないことを私がして、あなたを驚かせる」イメージです。この文の前後から、どんなことをしたかがわかるようになっているはずです。ラブストーリーなら、素敵な贈り物をしたのでしょう。
「A」+give+「C」 to 「B」の語順は使えません。
・I wanted to give a surprise to you. ×
・His work always gives me a headache.(彼の仕事は私に頭痛を起こさせる)
これはどんなイメージがわきましたか? 「やっておいて」と頼んだ仕事ができていなかった場面を私はイメージしました。
(3)情報
ここでいう情報とは、アドバイスや注意、命令などのことです。
「C」が情報のとき、give の日本語訳は「伝える、言う、教える」などといろいろ変化します。
・Would you give me your name?(あなたの名前を教えてください)
どんな場面をイメージしましたか? 私は、ホテルのフロントでチェックインするときの場面をイメージしました。
情報に関しては「A」+give+「C」 to 「B」の語順が可能です。この違いにより、(2)の「抽象的なもの」と区別されます。
・His secretary gave the message to him. ○
場面がイメージできましたか? 秘書は、紙に書いたメモを渡したか、または口頭で伝えたのですね。
(4)身振り・動作
・He gave me a push.(彼は私を押した)
この give の動作のイメージは、彼が私の身体を手で押した様子です。He pushed me. とほぼ同じ意味ですが、give を使ったほうが、手で押している状況がより鮮明にイメージされます。
・She gave me a wink.(彼女は私にウインクをした)
この give はイメージしやすいですね。ペーパーバックなどにこの文章が出てきたら、場面を好きなように想像して楽しんでください。私は、美女が左目でウインクしたシーンを勝手にイメージしました。
「A」+give+「C」 to 「B」の語順は使えません。
・He gave a push to me. ×
・She gave a wink to me. ×
「C」が動作を表す名詞の場合、give を使わないで名詞を動詞にした場合とほとんど同じ意味になります。ただし、give を使ったほうが「C」を「与える・伝える」というイメージが強くなります。
・She gave me a smile. (She smiled to me. )
・She gave me a wink. (She winked at me. )
・She gave me a smile. (She smiled to me. )
・She gave me a wink. (She winked at me. )
第15話 GIVE(その3)
Q&Aコーナー
今回は、一問一答形式で give の用法を解説します。これを読んで、理解をさらに深めてください。Q.1 give には、S+V+O+Oだけでなく、S+V+Oの文型もありますが、どのように違うのですか?
A.1 S+V+Oは、基本形である「Aさん」+ give +「Bさん」+「C」から「Bさん」が省略されているのです。
She gave them a wink. を She gave a wink. とすることは可能です。この場合、「Bさん」にあたる不特定多数の人が省略されています。「Bさん」を省略する形は、「C」に動作を表す名詞がくるとよく使われます。
He gave a presentation.(彼はプレゼンテーションをした)
この文では、them が省略されていると考えられます。 She gave a yawn.(彼女はあくびをした) 手で口を隠してあくびをしたシーンがイメージできます。この場合は「Bさん」が特定しにくいのですが、あなた(me)と考えることができるでしょう。
Q.2 「支払う」(有償で渡す)の意味で、give を pay や sell の代用語として使うこともありますね。意味はどう違うのでしょうか?
A.2 I gave him 1000 yen for the book.(私は彼に本代として1000円を払った)のような場合に give を使うことができます。
I paid him 1000 yen for the book. とほとんど同じ意味ですが、give を使う場合は、現金を直接手で渡しているイメージが強くなります。
Q.3 give up はなぜ「あきらめる」の意味になるのでしょうか?
A.3 They did not give up hope.(彼らは希望を捨てなかった)
この文では「Bさん」がいません。強いて言えば、上のほうにいるGod(神)でしょうか。「hope を自分の手から離して上に(up)与えた」、つまりあきらめたというイメージです。
My friend gave up smoking.(友だちは禁煙をした)は、smoking を「棚に上げた」イメージです。give up=「あきらめる」とワンパターンに覚えないで、イメージを描いてください。
ついでに give away を説明しましょう。away はあちらのほうに向かう動きを表します。away は自分から離れていくイメージです。give away は手から離れていく(手放す)というイメージです。無償で手放すのです。
We have ten copies to give away.(配布用に10コピーあります)
Q.4 give には自動詞用法もありますね。使い方を教えてください。
A.4 自動詞の用法も「Aさん」+give+「Bさん」+「C」の変形と考えられます。「Bさん」や「C」が何であるかが明白なために省略された結果、自動詞的な文型になったのでしょう。話の内容から容易に想像できるために省略されるのです。
She gives generously to the poor.(彼女は貧者に気前よく与える)
この場合、「C」はお金や日常生活用品であることが明白なので省略されています。
The willow gave but did not break.(柳はたわんだが折れなかった)
give には「圧力などでたわむ、壊れる」という特殊な意味があります。文脈から pressure や wind によるものであることが明らかなために省略されているのでしょう。
この give に近い意味で give out(動かなくなる)という言い方があります。
My PC finally gave out.(PCがついに動かなくなった)
次の2つの成句も、自動詞的な表現です。
(1)give and take(やりとりする)
One of the most difficult lessons a child has to learn is how to give and take.(子どもが習わなくてはいけない最も難しいレッスンの1つは、どのように譲り合うかということです)
「Bさん」と「C」がイメージできますか。「Bさん」は子どもたち、「C」は省略されていますが、おもちゃやお菓子などでしょう。
(2)give or take ... (…程度の誤差はあるとして)
Bill estimated the cost of the project at $50,000, give or take a few hundred dollars.(ビルは計画の費用について、数百ドル程度の誤差はあるとして、5万ドルと見積もった)
give はプラス、take はマイナス。プラス・マイナス数百ドルの誤差の範囲でというイメージです。この場合の「C」は a few hundred dollars ですね。それでは「Bさん」に相当するのは何でしょうか。「Bill」が暗に示されています。正確には Bill's cost estimate のことです。
第16話 GIVE(最終回)
「Aさん」+give+「Bさん」+「C」の基本形に基づいて、日本語を介さずにイメージする練習をしてください。イメージが頭の中にできてから、日本語にしてください。
●giveのイディオムとフレーズ1. They gave their collection away to the museum.
give away ... は「…をただであげる」の意。their collection が「C」、the museum が「Bさん」です。away は「離れたところに」という意味です。
give はもともと、ただであげることを意味しています。これに away(自分から離れたところに)がついて、戻ってくることを期待していないことが強調されます。
2. Benedict Arnold gave away secrets during American Revolution.
give away ... は「…を漏らす、…を裏切る」の意。競争相手や敵は、自分とは離れた所にいますね。この離れた敵に、away を使って与えることを表現した場合は「…を漏らす、…を裏切る」というイメージになります。
3. We were forced to give ground on the most pressing issue.
give ground は「譲歩する」の意。敵の話のついでに、中世の戦いをイメージしてください。中世の戦いは土地(ground)の奪い合いでした。ground を取ったほうが勝ちです。give (him) ground は文字どおり土地を明け渡すことで、とても大きな譲歩を意味します。
4. Please give me your hand to get my bag.
give ... a hand は「…に手を貸す」の意。目的語の「C」は your hand です。飛行機の添乗員にかばんをとってもらうシーンなどで使います。手を切り離して与えるわけはないですから、「手伝う」という意味になります。
5. Don't forget to give me a call if you come around here.
give ... a call は「…に電話する」の意。「C」は a call(通話、電話の呼び出し)です。
Don't forget to call me. でも同じ意味ですが、give me a call のほうが具体的に電話機を操作してこちらの電話の着信音を鳴らすイメージがわいてきます。Give me a call. と Give me a ring. は同じことですが、ring のほうが昔ふうの電話がリーンリーン鳴るイメージがわきますね。
6. The situation gave Ted pause and he held off resigning from his job.
give ... pause は「ちゅうちょさせる」の意。「C」は pause(ポーズ)です。この場合、何かを思いとどまることです。ポーズは写真を撮るときの「はいポーズ」と同じです。
脱線になりますが、この表現は、To be or not to be で始まる有名な『ハムレット』の第3独白に出てきます。『ハムレット』が書かれたのは400年以上も前の西暦1600年です。
For in that sleep of death what dreams may come, must give us pause.(死後の眠りのなかでもいやな夢を見るかもしれないから、皆が[自殺を]思いとどまるのか)
この pause は自殺を思いとどまることです。私は30年以上も前に読んだのですが、give pause からこの must give us pause のイメージがパッとわいてきました。イメージでとらえているといつまでも記憶に残る例だと思います。
7. I don't give a damn about her.
not give a damn は「気にしない」の意。
Damn!(くそ、ちきしょう)と使うように、damn は「くやしい感じ」のことです。
give a damn は否定形で使い、「くやしい感じさえも持たない=全然気にかけない」の意味です。I don't give a damn about her. は I don't give her a damn. と同じですが、会話では前者を使います。よく使う表現です。
8. The new assignment is giving Ken a hard time.
give ... a hard time は「…を困らせる」の意。a hard time(厳しい時間=困難)を人に与えることです。
「あと1日ください」などという時間をもらう場合にも give を使います。
Give me one more day to finish the report.(報告書を仕上げるのにもう1日ください)
9. I can't believe your story. Give me a break!.
Give me a break! は「勘弁してくれ!」の意。A hard time(困難)に対して a break(短い休憩)は緊張から解放された休憩のことです。Let's have a coffee break.(コーヒー・ブレイクにしましょう)は会議のなかでよく使われます。実際にはコーヒーがない場合でも使われていますね。
Give me a break! は、その話題を忘れて、ショックを受けた脳に休憩を与えたいというイメージです。「勘弁してくれ」はこの状態をよく表現していますよね。 10. から12. にかけては give と account(報告)の組み合わせです。report がビジネスライクで客観的な「報告」であるのに対し、account(報告)には個人の考えが入っています。
10. Boss wants you to give an account of the activities you undertook while you were in training.
give an account of ... は「…の説明をする」の意。このあとはどうなるのでしょうか。You give Boss an account of the activities. となるのでしょうね。
11. Lucy is always giving a bad account of her boyfriend.
give a bad account of ... は「…をけなす」の意。her boyfriend が「Bさん」 、a bad account が「C」にあたります。
12. Write your resume with great care, because it is so vital to give a good account of yourself when you are applying for a job.
give a good account of oneself は「きちんと弁明する」の意。「Bさん」はここでは明示されていませんが、採用面接担当のことでしょう。a good account of yourself が「C」にあたります。
13. Ms. Williams finally gave John the sack.
give ... the sack は「…をクビにする」の意。Ms. Williams finally sacked John. と同じ意味ですが、give を使うほうが「一方から他方に渡す」イメージが強くなります。
sack は穀物や石炭をつめるための粗布の袋です。産業革命の時代に労働者をクビにするとき、雇用者がこの袋を渡して生活用品を詰めさせ、立ち退かせたのかもしれませんね。
ここまで読んできたあなたは、いつ give に出合っても、もう大丈夫ですね。give の構文パターンを忘れないでください。give ... a hard time は「…を困らせる」の意。a hard time(厳しい時間=困難)を人に与えることです。
「あと1日ください」などという時間をもらう場合にも give を使います。
Give me one more day to finish the report.(報告書を仕上げるのにもう1日ください)
9. I can't believe your story. Give me a break!.
Give me a break! は「勘弁してくれ!」の意。A hard time(困難)に対して a break(短い休憩)は緊張から解放された休憩のことです。Let's have a coffee break.(コーヒー・ブレイクにしましょう)は会議のなかでよく使われます。実際にはコーヒーがない場合でも使われていますね。
Give me a break! は、その話題を忘れて、ショックを受けた脳に休憩を与えたいというイメージです。「勘弁してくれ」はこの状態をよく表現していますよね。 10. から12. にかけては give と account(報告)の組み合わせです。report がビジネスライクで客観的な「報告」であるのに対し、account(報告)には個人の考えが入っています。
10. Boss wants you to give an account of the activities you undertook while you were in training.
give an account of ... は「…の説明をする」の意。このあとはどうなるのでしょうか。You give Boss an account of the activities. となるのでしょうね。
11. Lucy is always giving a bad account of her boyfriend.
give a bad account of ... は「…をけなす」の意。her boyfriend が「Bさん」 、a bad account が「C」にあたります。
12. Write your resume with great care, because it is so vital to give a good account of yourself when you are applying for a job.
give a good account of oneself は「きちんと弁明する」の意。「Bさん」はここでは明示されていませんが、採用面接担当のことでしょう。a good account of yourself が「C」にあたります。
13. Ms. Williams finally gave John the sack.
give ... the sack は「…をクビにする」の意。Ms. Williams finally sacked John. と同じ意味ですが、give を使うほうが「一方から他方に渡す」イメージが強くなります。
sack は穀物や石炭をつめるための粗布の袋です。産業革命の時代に労働者をクビにするとき、雇用者がこの袋を渡して生活用品を詰めさせ、立ち退かせたのかもしれませんね。
Please give it a try.
それではまた。
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基本動詞をマスターしよう(Take編)
第10話 TAKE(その1)
●まずはtakeの機能を理解しよう
take effect は「効力を生じる」の意味。take action と同じ用法です。この場合は薬が患部に到達して(運ばれて)、その効果を発揮するのです。The cold medicine you took の took は薬を手でつかんで、口の中に運んだ動作をいいます。
14. He always takes advantage of another's weak point.
take advantage of ... は「…を利用する、…に便乗する」の意味。相手の弱いところに自分の強みを運ぶ(持ち込む、突く)というイメージです。
15. Take your time and think it over again.
take one's time は「ゆっくりする、ぐずぐずする」の意味。take の「時間がかかる、時間をかける」という用法です。take your time は「あなたの好きなだけの時間」をかけていいですよ、という意味です。
16. The local government has taken steps to solve the problem of drug abuse.
take steps は「処置を取る、行動を起こす」の意味。この場合の step は問題解決の手段のことですが、文字通りの意味である「1歩」のイメージを重ねています。steps と複数になっていることに注目してください。1歩、2歩、3歩と歩を進めて、いくつもの手段を実施したのです。
17. She can become a good leader, because she always takes the initiative.
take the initiative は「率先してやる、自発的に先手を打つ」の意味。これも take action と同じ用法です。initiative(率先、主導権)をつかむためには、先に行動する必要がありますね。したがって、「先手を取る」という意味が出てきます。
18. The police should take a firm line against serious crimes.
take a firm line は「強硬策をとる」の意味。a firm line、a soft line などいろいろあるなかから、a firm line をつかむべきだ、と言っています。
19. If you stay till the end of the party, you're taking the risk of missing the last bus.
take a risk は「危険を冒す」の意味。これは take a chance と同じ用法で、a risk をつかむということです。この文では「最終のバスに乗り遅れないようにさっさと帰ったほうがいいよ」と言っています。
20. You should take care not to catch a cold.
take care は「気をつける」の意味。take care of(世話をする)は手を動かして他人や自分の面倒をみることです。take care not to ... で「…しないよう注意する意識をもつ」の意味になります。
21. Don't just take it. You have to fight back.
take it は「(辛苦・罰に)耐える」の意味。この it は苦しいこと、いじめなどです。it をじっとつかんでいるだけじゃだめだよ、という意味です。
22. There's an apple pie and a strawberry cake. Take your choice.
take one's choice は「好きなものを取る」の意味。手でつかむイメージです。「your choice(あなたの好きなもの)をつかんで(取って)ください」と言っています。
take のイメージをつかむことができたでしょうか。
Don't worry, take it easy!!
●まずはtakeの機能を理解しよう
take の語源は、ゲルマン語系の古代英語(OE)の tacan という語で、「握る、つかむ」という意味でした。つまり take という言葉に対してネイティブ・スピーカーが持っている基本イメージは「握る、つかむ」だということがわかります。
take の最大の特徴は、「つかんで運ぶ」という単純な機能だけを持っていることです。have のように、完了形を作る助動詞になったり、使役動詞になることはありません。単純な機能しかないのでわかりやすいと思います。
英和辞典で take を引くとたくさんの意味が載っていますが、それらを一つひとつ覚えていく必要はありません。ネイティブ・スピーカーは、take の「つかんで運ぶ」という機能だけを理解して、使いこなしています。take を使いこなすためには、その意味よりも機能を理解して身につけることが重要です。
takeの基本用法
例文を挙げながら、用法を解説していきます。3つの基本用法がありますが、根となる機能は1つ、「つかんで運ぶ」です。
(1)持っていく、連れていく
take +「物」、または take +「人・動物」の文型です。
次の文は、take の典型的な使用例です。
・Don't forget to take your umbrella with you.(傘を忘れずに持っていきなさい)
「つかんで運ぶ」のイメージそのものです。「つかんで運ぶ」というと、手でつかむというイメージがありますが、バッグなどで運んでもかまいません。
・She takes her dog to the park.(犬を公園に連れていく)
これは犬を「公園へ、つかんで運ぶ」というイメージです。犬を手で直接つかむわけではないので、ひもでつないで連れていくということです。Take the A train.(A列車で行こう)
この場合も「つかんで運ぶ」イメージです。いくつかある列車のなかからA列車をつかんだ(選んだ)とも考えられますが、人間よりも大きなものの場合、列車があなたをつかんで運ぶ(連れていく)という考え方ができます。
・This train will take you to your mother's home town.(この列車はあなたをお母さんの故郷に連れていきます)
take の最大の特徴は、「つかんで運ぶ」という単純な機能だけを持っていることです。have のように、完了形を作る助動詞になったり、使役動詞になることはありません。単純な機能しかないのでわかりやすいと思います。
英和辞典で take を引くとたくさんの意味が載っていますが、それらを一つひとつ覚えていく必要はありません。ネイティブ・スピーカーは、take の「つかんで運ぶ」という機能だけを理解して、使いこなしています。take を使いこなすためには、その意味よりも機能を理解して身につけることが重要です。
takeの基本用法
例文を挙げながら、用法を解説していきます。3つの基本用法がありますが、根となる機能は1つ、「つかんで運ぶ」です。
(1)持っていく、連れていく
take +「物」、または take +「人・動物」の文型です。
次の文は、take の典型的な使用例です。
・Don't forget to take your umbrella with you.(傘を忘れずに持っていきなさい)
「つかんで運ぶ」のイメージそのものです。「つかんで運ぶ」というと、手でつかむというイメージがありますが、バッグなどで運んでもかまいません。
・She takes her dog to the park.(犬を公園に連れていく)
これは犬を「公園へ、つかんで運ぶ」というイメージです。犬を手で直接つかむわけではないので、ひもでつないで連れていくということです。Take the A train.(A列車で行こう)
この場合も「つかんで運ぶ」イメージです。いくつかある列車のなかからA列車をつかんだ(選んだ)とも考えられますが、人間よりも大きなものの場合、列車があなたをつかんで運ぶ(連れていく)という考え方ができます。
・This train will take you to your mother's home town.(この列車はあなたをお母さんの故郷に連れていきます)
(2)取る、手に入れる
・She took my hand. (彼女は私の手をつかんだ)
「手でつかむ」という意味が強調されている take の使い方です。She took me by the hand. でも似たような意味になりますが、took my hand は「手を狙ってつかんだ」という意味です。
一方、took me by the hand は「私を捕まえた」ことが主で、捕まえたところが手だった、というニュアンスです。
・The army took many prisoners.(捕虜をたくさん捕まえた)
・She took first prize.(一等賞を取った)
take + 名詞で、「…をする」という表現をたくさん作れます。この場合の名詞は、自分の体を使って行う動作に関するものが使われます。
・take a look at this(これを見てごらん)
「目でつかむ」というイメージです。
・take a walk(散歩する)
「a walk(散歩)を体で行う」というイメージです。
・take care of(世話をする)
「手を動かして面倒をみる」ということです。
・take a rest(休憩する)
体を横たえたり、座ったりして楽にすることです。
・take a bath(風呂に入る)
体を風呂のお湯の中に運び入れるということです。
・take a shower(シャワーを浴びる)
体をシャワーの下に運んで、シャワーを浴びるということです。
・take action(行動する)
手を動かして作業することから、あらゆる行動について使えます。
さまざまなバリエーションがありますが、いずれも手や体に関係があることをまず理解してください。
(3)お金・時間がかかる、必要である
「つかんで運ぶ」のイメージに時間が絡むと、運んだり、それをするために「時間がかかる」という意味になります。またお金が絡むと、「いくらかかる」という意味になります。
・She took my hand. (彼女は私の手をつかんだ)
「手でつかむ」という意味が強調されている take の使い方です。She took me by the hand. でも似たような意味になりますが、took my hand は「手を狙ってつかんだ」という意味です。
一方、took me by the hand は「私を捕まえた」ことが主で、捕まえたところが手だった、というニュアンスです。
・The army took many prisoners.(捕虜をたくさん捕まえた)
・She took first prize.(一等賞を取った)
take + 名詞で、「…をする」という表現をたくさん作れます。この場合の名詞は、自分の体を使って行う動作に関するものが使われます。
・take a look at this(これを見てごらん)
「目でつかむ」というイメージです。
・take a walk(散歩する)
「a walk(散歩)を体で行う」というイメージです。
・take care of(世話をする)
「手を動かして面倒をみる」ということです。
・take a rest(休憩する)
体を横たえたり、座ったりして楽にすることです。
・take a bath(風呂に入る)
体を風呂のお湯の中に運び入れるということです。
・take a shower(シャワーを浴びる)
体をシャワーの下に運んで、シャワーを浴びるということです。
・take action(行動する)
手を動かして作業することから、あらゆる行動について使えます。
さまざまなバリエーションがありますが、いずれも手や体に関係があることをまず理解してください。
(3)お金・時間がかかる、必要である
「つかんで運ぶ」のイメージに時間が絡むと、運んだり、それをするために「時間がかかる」という意味になります。またお金が絡むと、「いくらかかる」という意味になります。
・It took 10 minutes to walk to the station.(駅まで歩いて10分かかった)
・10 minutes walk will take you to the station. (10分歩けば駅に着きます)
「10分という時間があなたをつかんで運ぶ」という発想が面白いですね。この場合、「10分歩くこと」があなたを駅までつかんで運ぶというイメージです。
・10 minutes walk will take you to the station. (10分歩けば駅に着きます)
「10分という時間があなたをつかんで運ぶ」という発想が面白いですね。この場合、「10分歩くこと」があなたを駅までつかんで運ぶというイメージです。
第11話 TAKE(その2)
Q&Aコーナー
今回は、一問一答形式で take の用法を解説します。これを読んで、理解をさらに深めてください。
Q.1 「写真を撮影する」という場合、なぜ動詞に take を使うのでしょうか?
A.1 写真を撮るとき、カメラを被写体に向けてシャッターを押します。カメラをつかんで、構えて、被写体のほうに運ぶ(向ける)イメージがあるからです。 写真がない「無」の状態から、ある状態を作り出すという表現は、写真に関しては不自然なので、make a picture という使い方はできません。
Q.2 「薬を飲む」という場合、なぜ drink や have を使わず、take を使うのでしょうか?
A.2 薬はたいてい包装してあるか、瓶に入っていますね。それをつかんで口に運んで飲むイメージなので、take を使います。薬が口から入って体の患部に運ばれてゆくイメージがわいてきますが、それは考えすぎかもしれません。
medicine が明らかに液体とわかっていて、一度にある程度の量を飲むときには、drink を使えるかもしれませんが、それ以外の場合には使えません。単に medicine といっているときは、drink は使いません。
have には「食べる、飲む」という意味がありますが、have a breakfast、have another cup of tea など、いつも食べているか、自分が努力しないで食べられるものに使います。
薬の場合は、錠剤の包装を手でといて口に運んで飲むので、take(つかんで運ぶ)のほうがふさわしいのです。
Q.3 take a chance といった用法がありますが、抽象的なものでも「つかみ取る」のイメージは有効なのでしょうか?
A.3 take は、たいていは体の具体的な部分でつかむことに使いますが、頭を使って(考えて)つかむことにも使えます。take his advice(彼の忠告にしたがう)などがその例です。
余談ですが、欧米の神話には chance の女神が登場します。この女神は頭の前には豊かな髪がありますが、後頭部には髪がありません。このため chance は前からは捕まえることができるけれど、通りすぎたあとにはつかむことができません。それで、「chance は早めにつかめ」と言うときに、「chance の前髪をつかめ」という言い回しを使うことがあります。
Chance is a goddess with all of her hair in the front, so you had better grab on when she goes by (because there is no hair in the back to grab on to so you will miss your chance).
Q.1 「写真を撮影する」という場合、なぜ動詞に take を使うのでしょうか?
A.1 写真を撮るとき、カメラを被写体に向けてシャッターを押します。カメラをつかんで、構えて、被写体のほうに運ぶ(向ける)イメージがあるからです。 写真がない「無」の状態から、ある状態を作り出すという表現は、写真に関しては不自然なので、make a picture という使い方はできません。
Q.2 「薬を飲む」という場合、なぜ drink や have を使わず、take を使うのでしょうか?
A.2 薬はたいてい包装してあるか、瓶に入っていますね。それをつかんで口に運んで飲むイメージなので、take を使います。薬が口から入って体の患部に運ばれてゆくイメージがわいてきますが、それは考えすぎかもしれません。
medicine が明らかに液体とわかっていて、一度にある程度の量を飲むときには、drink を使えるかもしれませんが、それ以外の場合には使えません。単に medicine といっているときは、drink は使いません。
have には「食べる、飲む」という意味がありますが、have a breakfast、have another cup of tea など、いつも食べているか、自分が努力しないで食べられるものに使います。
薬の場合は、錠剤の包装を手でといて口に運んで飲むので、take(つかんで運ぶ)のほうがふさわしいのです。
Q.3 take a chance といった用法がありますが、抽象的なものでも「つかみ取る」のイメージは有効なのでしょうか?
A.3 take は、たいていは体の具体的な部分でつかむことに使いますが、頭を使って(考えて)つかむことにも使えます。take his advice(彼の忠告にしたがう)などがその例です。
余談ですが、欧米の神話には chance の女神が登場します。この女神は頭の前には豊かな髪がありますが、後頭部には髪がありません。このため chance は前からは捕まえることができるけれど、通りすぎたあとにはつかむことができません。それで、「chance は早めにつかめ」と言うときに、「chance の前髪をつかめ」という言い回しを使うことがあります。
Chance is a goddess with all of her hair in the front, so you had better grab on when she goes by (because there is no hair in the back to grab on to so you will miss your chance).
Q.4 bring と take の使い分けを教えてください。
A.4 bring にも take と同様に「つかんで運ぶ」というイメージがありますが、動きの方向が違います。bring は自分のほうに近づいてくるとき、take は自分のところから離れていくときに使います。
* Bring me an umbrella.(私のところに傘を持ってきてね)
* Take an umbrella with you.(傘を持っていきなさい)
運ぶ人の動いていく方向が bring と take できちんと決まっているのです。
Q.5 take pride in ... (…に誇りをもつ)というイディオムがありますが、なぜ have pride in とは言わないのでしょうか?
A.5 I have a headache.と言うことはできますが、pride(誇り)は体とか精神に属した性質ではないので have は使えません。 誇りはある得意な分野についてもっているものなので、その分野に対しては pride をつかんで気持ちのなかにもってくるイメージなので、take を使います。
Q.6 take の基本用法の1つ、「取る、手に入れる」は、get とはどう違うのでしょうか?
A.6 my hand で比較してみましょう。
take my hand(私の手をあなたの手でしっかりと握りしめてください)
get my hand(get は「入手する、持ってくる」という意味なので、get my hand は「どこかに置いてきた私の手を持ってくる」という感じになってしまい、変ですね。
take と get は役割が違います。日本語の意味にとらわれずに、それぞれの単語のコアとなっている機能に迫ることで、英語の本質が見えてきます。
A.4 bring にも take と同様に「つかんで運ぶ」というイメージがありますが、動きの方向が違います。bring は自分のほうに近づいてくるとき、take は自分のところから離れていくときに使います。
* Bring me an umbrella.(私のところに傘を持ってきてね)
* Take an umbrella with you.(傘を持っていきなさい)
運ぶ人の動いていく方向が bring と take できちんと決まっているのです。
Q.5 take pride in ... (…に誇りをもつ)というイディオムがありますが、なぜ have pride in とは言わないのでしょうか?
A.5 I have a headache.と言うことはできますが、pride(誇り)は体とか精神に属した性質ではないので have は使えません。 誇りはある得意な分野についてもっているものなので、その分野に対しては pride をつかんで気持ちのなかにもってくるイメージなので、take を使います。
Q.6 take の基本用法の1つ、「取る、手に入れる」は、get とはどう違うのでしょうか?
A.6 my hand で比較してみましょう。
take my hand(私の手をあなたの手でしっかりと握りしめてください)
get my hand(get は「入手する、持ってくる」という意味なので、get my hand は「どこかに置いてきた私の手を持ってくる」という感じになってしまい、変ですね。
take と get は役割が違います。日本語の意味にとらわれずに、それぞれの単語のコアとなっている機能に迫ることで、英語の本質が見えてきます。
第12話 TAKE(最終回)
take を使ったイディオムとフレーズを集めました。「つかんで運ぶ」動作のイメージに結びつけて理解しましょう。
●takeのイディオムとフレーズ
1. The girl takes after her mother.
take after は「(親などに)似ている」の意味。この場合、「つかんで運ぶ」のは顔つきなどです。母親の顔つきをつかんで(取ってきて)、その女の子につけた、というイメージです。
2. My mother finally took away my computer games.
take ... away は「…を取りあげる、持ち去る」の意味。away は「つかんで運んだ」方向を表しています。この場合は、自分のところから離れた場所に運ばれてしまったのです。
3. Once you make a promise, you can't take it back.
take back は「返す、取り戻す、撤回する」の意味。take it の it は a promise(約束)という抽象的なことがらです。back(後ろに、もとに)がついているので、「約束をつかんで、もとの場所に運ぶ(=戻す)」というイメージです。
4. The teacher told the students to take down everything she said.
take down ... は「…を書きとめる、…を降ろす」の意味。take down のあとに「だれかが言ったこと」がくると、take はその言ったことを、つかんでノートや紙に運ぶ(=書きとめる)という意味になります。
5. I took her for a Japanese.
take A for B は「Aを(誤って)Bだと思う」の意味。この場合「つかんで運んだ」のは彼女の容姿やしぐさです。for は「イコールとして」という意味です。「日本人の容姿やしぐさを彼女に当てはめてしまった」は、すなわち「彼女を日本人だと思った」という意味です。
6. Jack was taken in by her stories and gave her some money.
take in は「受け入れる、理解する、だます」の意味。Jack は her stories を彼の頭の中に「つかんで運んだ」のです。her stories に by が付いていて、and 以降が否定的なこと(お金をあげてしまった)を言っているので、take in は「間違った考えを頭に運び込んだ(=だまされた)」という意味になります。
※He cannot take in the bad news. この場合の cannot take in は、bad news を「つかんで頭の中に入れることができない(=受け入れられない)」という意味で使われています。悪い知らせを信じたくなかったのです。
7. Please take off your shoes.
take off は「脱ぐ、離陸する、(ある期間を休暇として)取る」の意味。take off your shoes は「靴をつかんで、足から離す(off)」ことです。
※His plane took off at 7:00 p.m. この場合、飛行機が機体を滑走路から運んで離れた(off)ということです。「飛行機が翼で空気をつかんだ」とイメージすると、 take のイメージに迫ることができます。
※Jake took five days off work because he went to Hawaii for his honeymoon. 「稼働日から5日間をつかんで、仕事の外に(off)置いた」というイメージです。日本語に訳す場合は「5日間の稼働日を休暇に分類した(=休暇を取った)」となります。
8. Mike is taking on more responsibilities at the company.
take on ... は「…を雇う、引き受ける」の意味。on は上に乗せるという意味です。take は more responsibilities(もっと多くの責任)をつかんで、自分の肩に運んで乗せるという意味です。
9. Luke always seems to take the easy way out.
Take out (テイクアウト)はファストフード店などでおなじみですね。食料をつかんで店の外に運ぶ、つまり「店内で食べずに外に持ち出す」ことです。例文は「いろいろな方法のうちで、いつも楽な方法をつかんで取り出す」という意味です。つまり、Luke は根気や努力の必要な方法は避けてしまうということです。
10. Jake will take over his father's job in the near future.
take over は「事業、責任などを引き継ぐ」の意味。over は「…を越えて」という意味が一般的ですが、「すっかり、全面的に」という意味でもよく使われます。take over は「つかんで全面的に運ぶ」というイメージです。take over his father's job は父の仕事を全部つかんで彼のところに運ぶことです。日本語に訳すと「引き継ぐ」となります。
11. I have taken to smoking while drinking.
take to ... は「…を好きになる、…が習慣になる」の意味。take to は自分の体をつかんでその方向に運ぶというイメージです。take to smoking は、(背を向けて、やめなければいけないのに)タバコのほうに向いてしまう(=好きになる)という意味になります。
12. My job takes up all my time so I'm totally exhausted.
take ... up は「…を持ち上げる、時間・場所をとる」の意味。up は上にという意味です。つかまえて運ぶのはこの場合 my job です。24時間を天井までの高さと仮定して、仕事、家族と過ごす時間、睡眠時間、趣味の時間を箱と想像して積み上げていくことをイメージしてください。この場合は仕事の時間だけで up all my time、つまり天井まで積み重なってしまったのです。
take after は「(親などに)似ている」の意味。この場合、「つかんで運ぶ」のは顔つきなどです。母親の顔つきをつかんで(取ってきて)、その女の子につけた、というイメージです。
2. My mother finally took away my computer games.
take ... away は「…を取りあげる、持ち去る」の意味。away は「つかんで運んだ」方向を表しています。この場合は、自分のところから離れた場所に運ばれてしまったのです。
3. Once you make a promise, you can't take it back.
take back は「返す、取り戻す、撤回する」の意味。take it の it は a promise(約束)という抽象的なことがらです。back(後ろに、もとに)がついているので、「約束をつかんで、もとの場所に運ぶ(=戻す)」というイメージです。
4. The teacher told the students to take down everything she said.
take down ... は「…を書きとめる、…を降ろす」の意味。take down のあとに「だれかが言ったこと」がくると、take はその言ったことを、つかんでノートや紙に運ぶ(=書きとめる)という意味になります。
5. I took her for a Japanese.
take A for B は「Aを(誤って)Bだと思う」の意味。この場合「つかんで運んだ」のは彼女の容姿やしぐさです。for は「イコールとして」という意味です。「日本人の容姿やしぐさを彼女に当てはめてしまった」は、すなわち「彼女を日本人だと思った」という意味です。
6. Jack was taken in by her stories and gave her some money.
take in は「受け入れる、理解する、だます」の意味。Jack は her stories を彼の頭の中に「つかんで運んだ」のです。her stories に by が付いていて、and 以降が否定的なこと(お金をあげてしまった)を言っているので、take in は「間違った考えを頭に運び込んだ(=だまされた)」という意味になります。
※He cannot take in the bad news. この場合の cannot take in は、bad news を「つかんで頭の中に入れることができない(=受け入れられない)」という意味で使われています。悪い知らせを信じたくなかったのです。
7. Please take off your shoes.
take off は「脱ぐ、離陸する、(ある期間を休暇として)取る」の意味。take off your shoes は「靴をつかんで、足から離す(off)」ことです。
※His plane took off at 7:00 p.m. この場合、飛行機が機体を滑走路から運んで離れた(off)ということです。「飛行機が翼で空気をつかんだ」とイメージすると、 take のイメージに迫ることができます。
※Jake took five days off work because he went to Hawaii for his honeymoon. 「稼働日から5日間をつかんで、仕事の外に(off)置いた」というイメージです。日本語に訳す場合は「5日間の稼働日を休暇に分類した(=休暇を取った)」となります。
8. Mike is taking on more responsibilities at the company.
take on ... は「…を雇う、引き受ける」の意味。on は上に乗せるという意味です。take は more responsibilities(もっと多くの責任)をつかんで、自分の肩に運んで乗せるという意味です。
9. Luke always seems to take the easy way out.
Take out (テイクアウト)はファストフード店などでおなじみですね。食料をつかんで店の外に運ぶ、つまり「店内で食べずに外に持ち出す」ことです。例文は「いろいろな方法のうちで、いつも楽な方法をつかんで取り出す」という意味です。つまり、Luke は根気や努力の必要な方法は避けてしまうということです。
10. Jake will take over his father's job in the near future.
take over は「事業、責任などを引き継ぐ」の意味。over は「…を越えて」という意味が一般的ですが、「すっかり、全面的に」という意味でもよく使われます。take over は「つかんで全面的に運ぶ」というイメージです。take over his father's job は父の仕事を全部つかんで彼のところに運ぶことです。日本語に訳すと「引き継ぐ」となります。
11. I have taken to smoking while drinking.
take to ... は「…を好きになる、…が習慣になる」の意味。take to は自分の体をつかんでその方向に運ぶというイメージです。take to smoking は、(背を向けて、やめなければいけないのに)タバコのほうに向いてしまう(=好きになる)という意味になります。
12. My job takes up all my time so I'm totally exhausted.
take ... up は「…を持ち上げる、時間・場所をとる」の意味。up は上にという意味です。つかまえて運ぶのはこの場合 my job です。24時間を天井までの高さと仮定して、仕事、家族と過ごす時間、睡眠時間、趣味の時間を箱と想像して積み上げていくことをイメージしてください。この場合は仕事の時間だけで up all my time、つまり天井まで積み重なってしまったのです。
以下の13から22は take と目的語(名詞)の組み合わせです。
13. The cold medicine you took should take effect in about one hour.take effect は「効力を生じる」の意味。take action と同じ用法です。この場合は薬が患部に到達して(運ばれて)、その効果を発揮するのです。The cold medicine you took の took は薬を手でつかんで、口の中に運んだ動作をいいます。
14. He always takes advantage of another's weak point.
take advantage of ... は「…を利用する、…に便乗する」の意味。相手の弱いところに自分の強みを運ぶ(持ち込む、突く)というイメージです。
15. Take your time and think it over again.
take one's time は「ゆっくりする、ぐずぐずする」の意味。take の「時間がかかる、時間をかける」という用法です。take your time は「あなたの好きなだけの時間」をかけていいですよ、という意味です。
16. The local government has taken steps to solve the problem of drug abuse.
take steps は「処置を取る、行動を起こす」の意味。この場合の step は問題解決の手段のことですが、文字通りの意味である「1歩」のイメージを重ねています。steps と複数になっていることに注目してください。1歩、2歩、3歩と歩を進めて、いくつもの手段を実施したのです。
17. She can become a good leader, because she always takes the initiative.
take the initiative は「率先してやる、自発的に先手を打つ」の意味。これも take action と同じ用法です。initiative(率先、主導権)をつかむためには、先に行動する必要がありますね。したがって、「先手を取る」という意味が出てきます。
18. The police should take a firm line against serious crimes.
take a firm line は「強硬策をとる」の意味。a firm line、a soft line などいろいろあるなかから、a firm line をつかむべきだ、と言っています。
19. If you stay till the end of the party, you're taking the risk of missing the last bus.
take a risk は「危険を冒す」の意味。これは take a chance と同じ用法で、a risk をつかむということです。この文では「最終のバスに乗り遅れないようにさっさと帰ったほうがいいよ」と言っています。
20. You should take care not to catch a cold.
take care は「気をつける」の意味。take care of(世話をする)は手を動かして他人や自分の面倒をみることです。take care not to ... で「…しないよう注意する意識をもつ」の意味になります。
21. Don't just take it. You have to fight back.
take it は「(辛苦・罰に)耐える」の意味。この it は苦しいこと、いじめなどです。it をじっとつかんでいるだけじゃだめだよ、という意味です。
22. There's an apple pie and a strawberry cake. Take your choice.
take one's choice は「好きなものを取る」の意味。手でつかむイメージです。「your choice(あなたの好きなもの)をつかんで(取って)ください」と言っています。
take のイメージをつかむことができたでしょうか。
Don't worry, take it easy!!
2012年5月13日日曜日
基本動詞をマスターしよう(Make編)
第6話 MAKE(その1)
makeの機能
ネイティブ・スピーカーも、実は単純に「作る」と「する」の機能をイメージして make を使っているのです。ネイティブ・スピーカーの発想に近づくことを目標にしましょう。
1. 作る
具体的に目に見える物を「作る」意味です。目に見えないものでも、fortune(財産)や、数字で表せるものは「作る」というイメージに分類されます。この意味は中学校のときから習っているので、詳細は省きます。ただし、from と of の使い分けは復習しておきましょう。
・make wine from grapes(材料の状態が変わる場合)
・a desk made of wood(材料の状態が変わらない場合)
いずれにせよ、重要なのは「だれかが手を加えることにより、物ができあがった(組みあがった、材質が変化した)」ことを表す点です。
2. する
make の目的語に目に見えないものや、抽象的なものを使う場合です。能力や状態の変化(ダイエットして体の状態をスリムに変化させるなど)も「する」に分類します。
「する」の用法は、次の2つに分けられます。この使い方を覚えると、とても英語らしい会話や文章ができます。
(1)主語+make+目的語(動作を表す名詞)
目的語に動作を表す名詞を使うのがコツです。このパターンを覚えると、日本語の「○○する」という表現がたくさんできます。注意する点は、make は努力して何かを作り出したり、状態を変える動作に使うことです。
このパターンの特徴は、習慣的にいつもやっていることではなく、「そのために準備して、1回実行すること」に使う点です。
・I made a reservation.
電話などにより都合を調整して、1回の予約をしたという意味が含まれています。
・I made a big mistake.
手間をかけてやったことが、今回は間違いだったという意味が含まれています。
・I made a decision.
あれこれ考えて、決まっていない状態を決定した状態に変えることを、1回行ったという意味が含まれています。
・I made a speech.
演説の原稿を書くなどの準備をして、1回スピーチをしたという意味が含まれています。このスピーチには努力を要したのです。散歩する場合、He takes a walk. と言いますが、He made a walk. とは言いません。散歩は特別の準備なしにぶらっと出かければよいので、make は使わないのです。
makeの機能
make の使い方をマスターするには、辞書に載っている「作る」などの意味を理解するだけでなく、その機能を理解することが近道です。
make の典型的な機能は次の文章によく表れています。
Oh God! If you cannot make me thin, make my friends fat!(神様、もしも私をスリムにできないなら、友だちみんなを太らせてください)
この文章の make の機能は、You(=God)make me thin.(主語+make+目的語+補語)、つまり目的語の me を thin(やせた状態)にすることです。
make を「作る」と覚えると、make の機能がわかりにくくなります。make のもともとの意味は、「何らかの材料からある物を作り上げる」ことです。
make の最大の特徴は「無の状態から何かを作り出す、材料から完成品を作る、ある性質のものを別の性質に変える」ことを表す機能を持っていることです。このイメージを把握してください。
You make me thin. の場合、今の私は thin の状態ではありません。たぶん fat なのでしょう。体型を fat の状態から thin の状態に変えるので、make を使います。この場合、have や get は使えません。
次の例でこのことをみてみましょう。3つの文の違いがわかりますか。
I have a reservation.(予約があるという状態を保っている)
I've got a reservation.(私か、またはだれかが、予約をした。その予約の権利を私が手に入れた)
I made a reservation.(予約がない状態から、手続きをして予約がある状態にした)
have の場合は「予約をしたあとに、その予約の権利を保持していること」を表しています。get の場合は「自分かあるいはだれかが予約をした(状態を変えた)結果、今は私が予約を手にしたこと」を表しています。
「無」の状態から「有」の状態にする機能を持っているのは make だけなので、「予約のない状態から、予約のある状態を作り出す」場合には make を使います。
make には、「だれかが努力して、状態を変える」という意味が含まれています。自然にできてしまうことに make は使えません。
次回は、make の基本的な用法について解説します。
make の典型的な機能は次の文章によく表れています。
Oh God! If you cannot make me thin, make my friends fat!(神様、もしも私をスリムにできないなら、友だちみんなを太らせてください)
この文章の make の機能は、You(=God)make me thin.(主語+make+目的語+補語)、つまり目的語の me を thin(やせた状態)にすることです。
make を「作る」と覚えると、make の機能がわかりにくくなります。make のもともとの意味は、「何らかの材料からある物を作り上げる」ことです。
make の最大の特徴は「無の状態から何かを作り出す、材料から完成品を作る、ある性質のものを別の性質に変える」ことを表す機能を持っていることです。このイメージを把握してください。
You make me thin. の場合、今の私は thin の状態ではありません。たぶん fat なのでしょう。体型を fat の状態から thin の状態に変えるので、make を使います。この場合、have や get は使えません。
次の例でこのことをみてみましょう。3つの文の違いがわかりますか。
I have a reservation.(予約があるという状態を保っている)
I've got a reservation.(私か、またはだれかが、予約をした。その予約の権利を私が手に入れた)
I made a reservation.(予約がない状態から、手続きをして予約がある状態にした)
have の場合は「予約をしたあとに、その予約の権利を保持していること」を表しています。get の場合は「自分かあるいはだれかが予約をした(状態を変えた)結果、今は私が予約を手にしたこと」を表しています。
「無」の状態から「有」の状態にする機能を持っているのは make だけなので、「予約のない状態から、予約のある状態を作り出す」場合には make を使います。
make には、「だれかが努力して、状態を変える」という意味が含まれています。自然にできてしまうことに make は使えません。
次回は、make の基本的な用法について解説します。
第7話 MAKE(その2)
●makeの典型的な用法
make を辞書で調べると、意味がたくさんあってわけがわからなくなると思いますが、大きく分けて「作る」と「する」の2つのグループにまとめることができます。ネイティブ・スピーカーも、実は単純に「作る」と「する」の機能をイメージして make を使っているのです。ネイティブ・スピーカーの発想に近づくことを目標にしましょう。
1. 作る
具体的に目に見える物を「作る」意味です。目に見えないものでも、fortune(財産)や、数字で表せるものは「作る」というイメージに分類されます。この意味は中学校のときから習っているので、詳細は省きます。ただし、from と of の使い分けは復習しておきましょう。
・make wine from grapes(材料の状態が変わる場合)
・a desk made of wood(材料の状態が変わらない場合)
いずれにせよ、重要なのは「だれかが手を加えることにより、物ができあがった(組みあがった、材質が変化した)」ことを表す点です。
2. する
make の目的語に目に見えないものや、抽象的なものを使う場合です。能力や状態の変化(ダイエットして体の状態をスリムに変化させるなど)も「する」に分類します。
「する」の用法は、次の2つに分けられます。この使い方を覚えると、とても英語らしい会話や文章ができます。
(1)主語+make+目的語(動作を表す名詞)
目的語に動作を表す名詞を使うのがコツです。このパターンを覚えると、日本語の「○○する」という表現がたくさんできます。注意する点は、make は努力して何かを作り出したり、状態を変える動作に使うことです。
このパターンの特徴は、習慣的にいつもやっていることではなく、「そのために準備して、1回実行すること」に使う点です。
・I made a reservation.
電話などにより都合を調整して、1回の予約をしたという意味が含まれています。
・I made a big mistake.
手間をかけてやったことが、今回は間違いだったという意味が含まれています。
・I made a decision.
あれこれ考えて、決まっていない状態を決定した状態に変えることを、1回行ったという意味が含まれています。
・I made a speech.
演説の原稿を書くなどの準備をして、1回スピーチをしたという意味が含まれています。このスピーチには努力を要したのです。散歩する場合、He takes a walk. と言いますが、He made a walk. とは言いません。散歩は特別の準備なしにぶらっと出かければよいので、make は使わないのです。
I made a bath.(風呂を沸かした)と言う場合、だれかのために風呂を沸かしたイメージが隠れています。例えば、I made a bath for her last night because she was so tired.(彼女が疲れていたので、昨日は私が風呂を沸かした)と言うことができます。 I took a bath.(風呂に入った)の場合は、「自分が自分のために風呂に入った」といういつもの行為を言っています。 (2)主語+make+目的語+補語 make を使った典型的な文型です。 ・It made her thin.(それが彼女をやせさせた[補語は形容詞]) ・He made her smile.(彼は彼女をほほえませた[補語は動詞の原形]) ・I made her my wife.(私は彼女を自分の妻にした[補語は名詞]) ・The beard made him quite distinguished.(あごひげのせいで、彼はとても立派に見える[補語は動詞の過去分詞形]) It made her thin. の場合、彼女が太っていたか普通の体型だったのを、やせた体型にさせたという意味です。簡単にはいかないですよね。make の背景には相当の努力または大きな影響があったことが隠されています。 He made her smile. も、彼のしぐさが特におかしかったか、彼が何かをした結果、彼女がほほ笑んだのです。この場合、彼女はなかなか笑わない状態にあったことが想定されます。 主語と目的語を工夫すると、状態の変化をこのパターンで、なんでも表現できるようになります。補語には動詞の原形や過去分詞形、形容詞、名詞などが使えるので、表現は無限に広がっていきます。 使役の make も、これと同じ形です。 ・I made him leave the office. (彼をオフィスから追い出した) この場合、「彼」は「私」が何も言わなければオフィスにそのまま残ったと思われます。その状態(彼の気持ち)を変えたので、make を使います。 make を使役で使うときは、人の気持ちを変化させていることが隠されています。多くの場合、「本人の意思に反してやらせる」という意味で使われます。 |
第8話 MAKE(その3)
Q&Aコーナー
今回は、一問一答形式で make の用法を解説します。これを読んで、理解をさらに深めてください。
Q.1 He will make a good teacher.(彼はよい先生になるでしょう)という用法がありますが、この文の構造はどのように理解したらいいのでしょうか? A.1 この文では、現在の彼はよい先生の素質をもっているけれども、現在はよい先生にはなりきっていません。努力をすれば、そして経験を積めば、絶対によい先生になるよ、と言っているのです。つまり make は彼を「普通の人」から「よい先生」に状態を変化させるという機能を表しています。He will make (himself) a good teacher. と解釈すればわかりやすいでしょう。 Q.2 do the best などは、do の代わりに make を使ってもいいのではないかと思いますが、どう使い分けたらいいのでしょうか? A.2 以下の3つの動詞でどれを使ったらいいか、考えてみてください。 ・do the best ・make the best ・take the best do は「任務を行う」、make は「状態を変える」、take は「つかむ」というもともとのイメージがあります。What do you do?(仕事・任務として何をしていますか)というふうに do は「任務を行う」という意味があります。do the best の the best は目的語のようですが、副詞です。 make the best と take the best は間違いです。この場合の the best は形容詞になるため、make the best effort や take the best chance のように目的語が必要となります。 make the best of a bad luck のような言い方がありますが、make は「状態の変化」が機能であることを思い出してください。運の悪い状況にあるけれど、そのなかで何とか最悪の状況は変えたい(make the best of)という意味です。悪い状況のときにだけ使えます。 なぜ make と take の場合は the best が形容詞になるかというと、両方とも他動詞として目的語(名詞)が必要だからです。the best には名詞もありますが、「最もよいもの」という意味で、You are the best.(きみは最高の人だ)などの使い方をします。make him the best と言えるでしょうか。make him the best student in the class というふうに、名詞が必要となります。 Q.3 I make that distance 3 kilometers.(3キロくらいの距離だろう)という用法があります。「見積もる」「算定する」という意味ですが、「作る」「する」では説明しきれない気がします。これはどのように解釈したらよいのでしょうか? A.3 It made her thin.(それが彼女をやせさせた)と同じ用法です。I make that distance 3 kilometers. は「主語+make+目的語+補語」の形で、意味は I think that distance is about 3 kilometers. と同じです。 make の機能は that distance(あの距離。いまは距離がわかっていないので数字で言えない)を 3 kilometers にすることです。I make that distance 3 kilometers. の直訳は「私はあの距離を3キロとした」です。仮に3キロと決めているので、「3キロくらいの距離だろう」は日本語として、うまく訳されていると思います。 「見積もる」「算定する」はこの make の機能を日本語に置き換えた、的確な訳ですが、make を使うときには、日本語訳に惑わされずに、make の「状態を変える」機能に注目してください。それが make の「機能を理解する」ということです。 ネイティブ・スピーカーは、make をその機能でイメージしています。英和辞典のようにたくさんある訳から選んで使うという考え方はありません。中心となる1つか2つの単純な機能で日常会話の作文をしています。ぜひ英作文などで、基本動詞を「機能で考えて使う」練習をしてください。
第9話 MAKE(最終回)
make のイディオムとフレーズはたくさんありますが、ここでは代表的なものを挙げました。ぜひマスターして、会話や文章の表現力をアップしてください。
●makeのイディオムとフレーズ
(1)「する」
make a reservation(予約する)と同じパターンの例文です。make に「状態を変える」という機能があることを確認してください。 1. It would have made a big difference for me if I had married you. make a big difference は「状態を変える」という make の機能をそのまま生かした表現です。 2. I'd like to make an appointment with Mr. Kosugi on Monday. 「約束がない現在の状態から、約束のある状態を作り出したい」という意味です。この場合、make を使っているので、「1回会う約束をする」ということと、「Mr. Kosugi と会う約束をする」ためには、「多少の努力が必要である」ことがわかります。 3. It makes no difference to me whether Jane comes to my birthday party or not. make は「状態を変える」場合に使いますが、no difference(違いがない)と組み合わせると、「違いがない状態に変える」ということになります。要するに「私には何の影響もない」ということです。 4. We've made great progress on improving our corporate image. make great progress (大きな進歩をみせる)という make のお決まりのパターンです。ここで変わったのは、進歩の状況です。 5. Bill made room for an old lady on the bus. スペース(room)がなかった状態から、物をどかしてスペースのある状態にする ことです。場所をあけるためには、よいこらしょと力が必要です。この場合は、自分の体をどけたのです。 6. His argument makes sense but it's difficult to understand. 理屈の合わなかった議論に対して、彼の議論(argument)は理屈(sense)をもたらしたのです。状態が変わっていますね。 7. They have already made a deal with our competitor. make a deal(取引をする)という make のお決まりのパターンです。変わったのは取引の有無です。この取引を成立させるためには、かなりの努力が必要だったはずです。この取引は、今回1回の取引について言っています。 8. I made an attempt to get along with Amy, but I found it impossible. make an attempt(試みる)という make のお決まりのパターンです。この場合も、試みるためには、何かしらの準備が必要だったことがわかります。 9.The buyer made an offer of $100,000 on the house on Baker Street. make an offer という make のお決まりのパターンです。この場合も、offer するためにあれこれ考えたことが背景にあるのです。offer はこの1回です。 10.First of all, I want to make my points in this speech perfectly clear. make my points clear とは「私の主張点を明確にする」ことです。明確でなかったポイントを明確な状態に変えようとしているのです。 11.Becky makes good use of his personal connections for his business. make use of (利用する)という make のお決まりのパターンです。She uses というよりも She makes use of のほうがはるかに表現力があります。この場合、good をつけてさらに表現を豊かにしています。make +「動作を表す名詞」の形で、さまざまな表現を簡単に作ることができます。 |
基本動詞をマスターしよう(Have編)
第1話 基本動詞をマスターしよう
はじめに
第2話 HAVE(その1)
haveの機能
have の語源はOE(Old English)です。OEとはゲルマン語系の古代英語のことです。ゲルマン語とは、イギリスを侵略したバイキングが使っていた言語です。
英語のなかで、ゲルマン語系の単語が占める割合はラテン語系の単語に比べて小さいのですが、英語がゲルマン語系に分類されるのは、英語の文章を成り立たせている基本動詞の多くがゲルマン語系だからです。語源がゲルマン語系の動詞は、不規則変化をするという、やっかいな性質ももっています。
have もゲルマン語系の単語なので、have を使いこなすためには、その意味よりも機能を理解して身につけることが重要です。have の最大の特徴は、1 所有・付属(持つ)を表す機能、2 使役(…させる)の機能、3完了形を作る助動詞の機能、があることです。
今回は、1の所有・付属の機能をマスターしましょう。これは、Do you have a pen? のように、「持っている」という意味を表す動詞で、have のもっとも一般的な機能といえるでしょう。
英和辞書で have を引くと、訳がいくつにも分類されていて迷ってしまうと思いますが、A has B. の目的語Bの種類によって、所有・付属の用法を次の3つに分類できます。
AがBという具体的な物を持っている状態を表す場合
have は所有している「状態」を表します。
・I have a car.(車を持っている)
・I have a dog.(犬を飼っている)
・I have a sister.(姉/妹がいる)
Bが抽象的な概念、感情である場合
日本語の「持つ」とは性質が異なるので、うまく使うには慣れが必要です。
・The old man had a bad memory.(その老人は記憶がよくない)[能力、性質]
・Do you have any questions?(何か質問はありますか)[考え]
・The man had a great shock.(その男は大きなショックを受けた)[感情]
・We had a wonderful time.(私たちはとても楽しく過ごした)[経験]
・I had a headache last night.(昨晩、頭痛がした)[病気にかかる]
AがBを所有するという行為を表す場合
次のような場合、have は「所有するという行為」を表現します。やはり使いこなすには慣れが必要です。
・I'll have a holiday.(休暇を取るつもりだ)
・Have a seat.(座ってください)
・May I have this?(これをくれませんか)
・I had breakfast at eight.(8時に朝食を食べた)
・He has a bath.(彼はお風呂に入る)
第3回では、2 使役(…させる)の機能、3 完了形を作る助動詞の機能を解説します。
第3話 HAVE(その2)
第4話 HAVE(その3)
第5話 HAVE(最終回)
http://www.alc.co.jp/eng/vocab/verbs/ 抜粋
はじめに
英語のネイティブ・スピーカーは、日常生活において、have、make、take、get などの基本動詞を使いこなすことで、ほとんどの動作を表現しています。
しかし、日本では中学の英語の授業で、 do は「する」と訳すように教わっているので、日本人は何かというと do を使いすぎる傾向があります。日本語では「練習する」「読書する」などのように、「名詞 + する」でたくさんの動作を表現するので、つい do を使ってしまうのでしょう。
しかし、日本では中学の英語の授業で、 do は「する」と訳すように教わっているので、日本人は何かというと do を使いすぎる傾向があります。日本語では「練習する」「読書する」などのように、「名詞 + する」でたくさんの動作を表現するので、つい do を使ってしまうのでしょう。
英語では「…する」を表現するには、have、make、take、get を使うのです。これらの基本動詞を上手に使えば、非常に多彩な動作を表現できますので、難しい単語を使う必要もありません。ぜひ、基本動詞の使い方をマスターして、表現の幅をおおいに広げてください。
基本動詞の使い分け
have、make、take、get などの基本動詞にはそれぞれ役割があるので、きちんと区別して使いましょう。
次の各文の意味の違いがわかるでしょうか。
次の各文の意味の違いがわかるでしょうか。
・I make a reservation.
・I have a reservation.
・I've got a reservation.
・I did a reservation.
・I have a reservation.
・I've got a reservation.
・I did a reservation.
I make a reservation. は「予約する」という行為をイメージの中心に置いています。
I have a reservation. は、予約した結果として、「予約してある」という状態です。行為そのものではなく、予約を継続して保持している状態を表しています。
ホテルのフロントに着いたときには、I have a reservation. と言います。
I have a reservation. は、予約した結果として、「予約してある」という状態です。行為そのものではなく、予約を継続して保持している状態を表しています。
ホテルのフロントに着いたときには、I have a reservation. と言います。
I had a reservation. と言った場合は、「過去に予約をしていたけれど、いまはなくなった」という状態です。すでにそのホテルに泊まって、チェックアウトしたか、予約をキャンセルしたという意味を含んでいます。
I've got a reservation. は I have a reservation. とほとんど同じ意味ですが、やや口語的な表現です。
I'll make a reservation. と言うのと、I'll get a reservation. と言うのとでは、意味合いが少し異なります。make には「苦労して何かをする」というイメージが含まれていますので、I'll make a reservation. と言った場合には、予約のために手間ひまがかかるニュアンスがあります。
「予約しました」と言うとき、I did a reservation. と言ってしまう日本人をよく見かけます。意味は通じますが、I made a reservation. のほうがずっと英語らしい表現です。
I've got a reservation. は I have a reservation. とほとんど同じ意味ですが、やや口語的な表現です。
I'll make a reservation. と言うのと、I'll get a reservation. と言うのとでは、意味合いが少し異なります。make には「苦労して何かをする」というイメージが含まれていますので、I'll make a reservation. と言った場合には、予約のために手間ひまがかかるニュアンスがあります。
「予約しました」と言うとき、I did a reservation. と言ってしまう日本人をよく見かけます。意味は通じますが、I made a reservation. のほうがずっと英語らしい表現です。
次回から、それぞれの基本動詞の用法について、具体的に解説していきます。
第2話 HAVE(その1)
haveの機能
have の語源はOE(Old English)です。OEとはゲルマン語系の古代英語のことです。ゲルマン語とは、イギリスを侵略したバイキングが使っていた言語です。
英語のなかで、ゲルマン語系の単語が占める割合はラテン語系の単語に比べて小さいのですが、英語がゲルマン語系に分類されるのは、英語の文章を成り立たせている基本動詞の多くがゲルマン語系だからです。語源がゲルマン語系の動詞は、不規則変化をするという、やっかいな性質ももっています。
have もゲルマン語系の単語なので、have を使いこなすためには、その意味よりも機能を理解して身につけることが重要です。have の最大の特徴は、1 所有・付属(持つ)を表す機能、2 使役(…させる)の機能、3完了形を作る助動詞の機能、があることです。
今回は、1の所有・付属の機能をマスターしましょう。これは、Do you have a pen? のように、「持っている」という意味を表す動詞で、have のもっとも一般的な機能といえるでしょう。
英和辞書で have を引くと、訳がいくつにも分類されていて迷ってしまうと思いますが、A has B. の目的語Bの種類によって、所有・付属の用法を次の3つに分類できます。
AがBという具体的な物を持っている状態を表す場合
have は所有している「状態」を表します。
・I have a car.(車を持っている)
・I have a dog.(犬を飼っている)
・I have a sister.(姉/妹がいる)
Bが抽象的な概念、感情である場合
日本語の「持つ」とは性質が異なるので、うまく使うには慣れが必要です。
・The old man had a bad memory.(その老人は記憶がよくない)[能力、性質]
・Do you have any questions?(何か質問はありますか)[考え]
・The man had a great shock.(その男は大きなショックを受けた)[感情]
・We had a wonderful time.(私たちはとても楽しく過ごした)[経験]
・I had a headache last night.(昨晩、頭痛がした)[病気にかかる]
AがBを所有するという行為を表す場合
次のような場合、have は「所有するという行為」を表現します。やはり使いこなすには慣れが必要です。
・I'll have a holiday.(休暇を取るつもりだ)
・Have a seat.(座ってください)
・May I have this?(これをくれませんか)
・I had breakfast at eight.(8時に朝食を食べた)
・He has a bath.(彼はお風呂に入る)
第3回では、2 使役(…させる)の機能、3 完了形を作る助動詞の機能を解説します。
第3話 HAVE(その2)
have には、前回解説した「所有・付属」のほかに、「使役」「助動詞」の機能があります。それぞれ、詳しく解説していきましょう。
●使役の機能
学生時代、「A has B + 動詞」は使役用法と習いましたね。例えば、I had her do the work.(彼女にその仕事をしてもらった)などです。
have のほかに、get や make も使役動詞の機能をもっていますが、多くの人はこれらの使い分けができていません。次の例で、違いをイメージできるでしょう。
あなたの部下に、素直な秘書のXさん、やり手だけどちょっと気をつけないとぷいっとしてしまうYさん、問題が多くいつも反抗的なZ君がいたとします。同じ仕事を依頼するのでも、相手によって have、get、make を使い分ける必要があります。
・I had X do the work.
・I got Y to do the work.
・I made Z do the work.
have は「これやっといて」「はい、わかりました」というイメージ。「当然やってもらえる場合」に使います。
get の場合は「申しわけないんだけど、そういう理由なんだ。これやってくれるかな」「仕方がないですね、今回だけですよ」というイメージ。
make の場合は「これぐらいのことはやってくれよな。今度もやらなかったら人事に言って左遷するからな」と、強引にやらせるイメージです。
<have+物+動詞の過去分詞形>
・I had my car repaired.(車を修理してもらった)
・He had his shoes shined.(彼は靴を磨いてもらった)
<have+物+ ... ing(進行形)>
・I had the water running.(水を出しっ放しにした)
●助動詞の機能あなたの部下に、素直な秘書のXさん、やり手だけどちょっと気をつけないとぷいっとしてしまうYさん、問題が多くいつも反抗的なZ君がいたとします。同じ仕事を依頼するのでも、相手によって have、get、make を使い分ける必要があります。
・I had X do the work.
・I got Y to do the work.
・I made Z do the work.
have は「これやっといて」「はい、わかりました」というイメージ。「当然やってもらえる場合」に使います。
get の場合は「申しわけないんだけど、そういう理由なんだ。これやってくれるかな」「仕方がないですね、今回だけですよ」というイメージ。
make の場合は「これぐらいのことはやってくれよな。今度もやらなかったら人事に言って左遷するからな」と、強引にやらせるイメージです。
<have+物+動詞の過去分詞形>
・I had my car repaired.(車を修理してもらった)
・He had his shoes shined.(彼は靴を磨いてもらった)
<have+物+ ... ing(進行形)>
・I had the water running.(水を出しっ放しにした)
「助動詞の機能」は、Have you ever been to France? のように、過去分詞を伴って完了形を作る用法です。完了形は学校で習ったけどよくわからない、という人が多いと思います。以下の用法を頭に入れてください。
ちょうど終了した(完了)
・I have just finished my homework.(宿題をちょうど終わらせた)
I finished my homework. の場合、終わらせた時間の意識よりも、終わらせたこと自体に気持ちがいっています。
・I have just finished my homework.(宿題をちょうど終わらせた)
I finished my homework. の場合、終わらせた時間の意識よりも、終わらせたこと自体に気持ちがいっています。
…したことがある(経験)
・I have been to London and Paris.(ロンドンとパリに行ったことがある)
ロンドンとパリに行って現在はここにいる、という意味です。She went to London. の場合、行ったという行為を表します。She is in London. の場合は、現在ロンドンにいることを表します。
・I have been to London and Paris.(ロンドンとパリに行ったことがある)
ロンドンとパリに行って現在はここにいる、という意味です。She went to London. の場合、行ったという行為を表します。She is in London. の場合は、現在ロンドンにいることを表します。
ずっと…している(継続)
・He has been playing computer games since 6 o'clock.(彼は6時からずっとコンピュータゲームをしている)
付き合っている相手と電話で話しているときに、I'm thinking of you.(きみのことを考えているよ)と、I've been thinking of you. (きみのことをずっと考えていたんだ)とでは、どちらを言ってほしいですか。もちろん I've been thinking of you. でしょう。
・He has been playing computer games since 6 o'clock.(彼は6時からずっとコンピュータゲームをしている)
付き合っている相手と電話で話しているときに、I'm thinking of you.(きみのことを考えているよ)と、I've been thinking of you. (きみのことをずっと考えていたんだ)とでは、どちらを言ってほしいですか。もちろん I've been thinking of you. でしょう。
時間の前後関係を明確にする
・I ate dinner after my husband had come home.(主人が帰宅してから、夕食をとった)
英文のメールを書くときに、現在形と過去形だけではどうしても表現が単調になります。メールの場合、「ああして、こうして、こうなった」というふうに、物事の発生順に記述することが多いですね。
返事が遅れて、なおかつ断るときには We have been discussing your recommendation for the past two weeks. However, I'm sorry to inform you that we cannot accept your offer. などと完了形の継続表現を使うと「ずっと努力してきたんだけど」という誠意が伝わるはずです。
・I ate dinner after my husband had come home.(主人が帰宅してから、夕食をとった)
英文のメールを書くときに、現在形と過去形だけではどうしても表現が単調になります。メールの場合、「ああして、こうして、こうなった」というふうに、物事の発生順に記述することが多いですね。
返事が遅れて、なおかつ断るときには We have been discussing your recommendation for the past two weeks. However, I'm sorry to inform you that we cannot accept your offer. などと完了形の継続表現を使うと「ずっと努力してきたんだけど」という誠意が伝わるはずです。
第4話 HAVE(その3)
今回は、have の使い方についてよく聞かれる質問についてお答えします。
●have を使うときの注意点
must と have to の使い分けはどうすればいい?
「…しなければならない」を表すには must と have to が使われますが、きちんと区別して使っていますか? must は have to よりも強く、「絶対に」という話者の意志を伝えます。
・You must send the report to him.(絶対に送らなくてはならない)
「強く信じていること」を言うときも must を使います。
・There must be some mistakes.(何かの間違いに違いない)
定期的に行うことには、have to を使います。must を使ってはいけません。
・You have to send a report every week.
なお、must は現在形で使います。過去を表すには had to、未来なら will have to を使います。
「絶対に」を強調する場合には以下のように未来のことにも使います。
We must get up at 7:00 tomorrow.(あすは7時に起きなければならない)
「…しなければならない」を表すには must と have to が使われますが、きちんと区別して使っていますか? must は have to よりも強く、「絶対に」という話者の意志を伝えます。
・You must send the report to him.(絶対に送らなくてはならない)
「強く信じていること」を言うときも must を使います。
・There must be some mistakes.(何かの間違いに違いない)
定期的に行うことには、have to を使います。must を使ってはいけません。
・You have to send a report every week.
なお、must は現在形で使います。過去を表すには had to、未来なら will have to を使います。
「絶対に」を強調する場合には以下のように未来のことにも使います。
We must get up at 7:00 tomorrow.(あすは7時に起きなければならない)
have got と have は使い分けが必要なの?
映画などでは、I've got ... など、have got を使ったセリフがよく出てきますが、われわれ日本人の多くは、have got がうまく使えません。「問題がある」ということを表すとき、次の3つにどのような違いがあるかわかりますか?
・We've got a problem.
・We have got a problem.
・We have a problem.
have got と have は、ほぼ同じ意味で使われますが、微妙な違いがあるとされています。
have got は口語表現で、会話で使われます。We've got と We have got は同じですが、よりフランクな印象のある We've got が好まれます。書き言葉では We have を使い、We've got や We have got は使いません。
have got はアメリカよりも、イギリス(British English)で多用されます。
・Have you got a map of London?(イギリスの店内にて)
・Do you have a map of New York City?(アメリカの店内にて)
映画などでは、I've got ... など、have got を使ったセリフがよく出てきますが、われわれ日本人の多くは、have got がうまく使えません。「問題がある」ということを表すとき、次の3つにどのような違いがあるかわかりますか?
・We've got a problem.
・We have got a problem.
・We have a problem.
have got と have は、ほぼ同じ意味で使われますが、微妙な違いがあるとされています。
have got は口語表現で、会話で使われます。We've got と We have got は同じですが、よりフランクな印象のある We've got が好まれます。書き言葉では We have を使い、We've got や We have got は使いません。
have got はアメリカよりも、イギリス(British English)で多用されます。
・Have you got a map of London?(イギリスの店内にて)
・Do you have a map of New York City?(アメリカの店内にて)
have は進行形にできる?
「動詞の have は進行形にしない」と学校で習ったと思います。第2回(haveその1、所有・付属の機能)で、主語に対する目的語の種類によって、have を3つに分類しましたね。このうち、have が「所有するという行為」を表す場合には、進行形にできるのです。
1 AがBという具体的な物を持っている状態を表す場合→進行形にしない
2 Bが抽象的な概念、感情である場合→進行形にしない
3 AがBを所有するという行為を表す場合→進行形にできる
1と2は「所有している状態が続いている」ので、進行形にする必要がありません。
・She is having beautiful blue eyes. ×
・She has beautiful blue eyes. ○
3は、「行為が現在行われているとき」には、進行形にできます。
・He is having a bath now.(彼はいま、お風呂に入っている)
・She is having breakfast.(彼女はいま、朝食をとっています)
「動詞の have は進行形にしない」と学校で習ったと思います。第2回(haveその1、所有・付属の機能)で、主語に対する目的語の種類によって、have を3つに分類しましたね。このうち、have が「所有するという行為」を表す場合には、進行形にできるのです。
1 AがBという具体的な物を持っている状態を表す場合→進行形にしない
2 Bが抽象的な概念、感情である場合→進行形にしない
3 AがBを所有するという行為を表す場合→進行形にできる
1と2は「所有している状態が続いている」ので、進行形にする必要がありません。
・She is having beautiful blue eyes. ×
・She has beautiful blue eyes. ○
3は、「行為が現在行われているとき」には、進行形にできます。
・He is having a bath now.(彼はいま、お風呂に入っている)
・She is having breakfast.(彼女はいま、朝食をとっています)
第5話 HAVE(最終回)
have のイディオムとフレーズはたくさんありますが、ここでは代表的なものを挙げました。ぜひマスターして、会話や文章の表現力をアップしてください。
●haveのイディオムとフレーズ
1. Brendan has a real eye for color, so I asked him to help me decorate my new office.
have an eye for ... で「…を見る目がある」の意。体の部分を have の目的語にすると、能力を表すことができます。
2. Sam has such a good ear for languages; I think he should start taking Spanish lessons.
have a good ear for ... で「…の音感がいい」の意。
3. He was really worried about his injured puppy, but he had a stiff upper lip.
have(carry、keep)a stiff upper lip で「決然として不幸に立ち向かう、強情である」の意。
4. At first she thought she just had a cold, but now she thinks it must be an allergy.
have a cold で「風邪をひいている」の意。健康状態を表すには have をよく使います。「ちょうど風邪をひいた」ことを表す場合には get、catch を使います。
5. I have no idea where Mark and Jim think they're going to get the money to open a restaurant.
have no idea で「わからない」の意。「脳のなかに入るもの、考え」を have の目的語にして、思考・感情を表します。
6. BBM Inc. has a strong interest in purchasing stock in our company.
have an interest in ... で「…に興味がある」の意。
7. Jewelers are having second thoughts about flooding the market with diamonds.
have second thoughts は「考え直す」の意味。
8. Our daughter is having a hard time with history, so we're looking for a tutor.
have a hard time で「苦労している、ひどい目に遭う」の意。時間に関する語を have の目的語にして、状態・経験を表します。
9. I have all day; I'm not going anywhere until you give me your answer.
have all day で「時間がたっぷりある」の意味。
10. I have no time for anything but work this month, but we can see a show on the first or second, if you want.
have no time for ... で「…する時間がない、…に関わっている暇がない」の意。
have an eye for ... で「…を見る目がある」の意。体の部分を have の目的語にすると、能力を表すことができます。
2. Sam has such a good ear for languages; I think he should start taking Spanish lessons.
have a good ear for ... で「…の音感がいい」の意。
3. He was really worried about his injured puppy, but he had a stiff upper lip.
have(carry、keep)a stiff upper lip で「決然として不幸に立ち向かう、強情である」の意。
4. At first she thought she just had a cold, but now she thinks it must be an allergy.
have a cold で「風邪をひいている」の意。健康状態を表すには have をよく使います。「ちょうど風邪をひいた」ことを表す場合には get、catch を使います。
5. I have no idea where Mark and Jim think they're going to get the money to open a restaurant.
have no idea で「わからない」の意。「脳のなかに入るもの、考え」を have の目的語にして、思考・感情を表します。
6. BBM Inc. has a strong interest in purchasing stock in our company.
have an interest in ... で「…に興味がある」の意。
7. Jewelers are having second thoughts about flooding the market with diamonds.
have second thoughts は「考え直す」の意味。
8. Our daughter is having a hard time with history, so we're looking for a tutor.
have a hard time で「苦労している、ひどい目に遭う」の意。時間に関する語を have の目的語にして、状態・経験を表します。
9. I have all day; I'm not going anywhere until you give me your answer.
have all day で「時間がたっぷりある」の意味。
10. I have no time for anything but work this month, but we can see a show on the first or second, if you want.
have no time for ... で「…する時間がない、…に関わっている暇がない」の意。
http://www.alc.co.jp/eng/vocab/verbs/ 抜粋
レディー・ガガ×TOMODACHIチャリティーオークション
April 30, 2012
レディー・ガガは2011年3月の東日本大震災の発生からちょうど10週間後に東京に到着しました。ジョン・V・ルース駐日米国大使も参加した2011年6月23日のMTV Video Music Aid Japanの記者会見で、レディー・ガガは「日本の為に祈りを」と日本語で書かれたティーカップに口を付ける仕草をしてみせました。そしてルース大使や報道関係者に対し、自身の「日本への愛」と、日本国民を支援し、励ましたいという気持ちを語りました。その会見の席ではレディー・ガガから、ティーカップを日本支援のためにオークションに出品するという発表もありました。

Ambassador Roos with Lady Gaga (holding her cup) in Japan on June 23, 2011.
その約束を守るため、レディー・ガガは再び来日します。そして日本、なかでも若い世代がサポートを必要としているというメッセージを世界に向けて発信します。コンサートに加え、ティーカップに書かれた言葉を行動に移すため、カップをオークションに出品します。オークションはYahoo!オークション「東日本大震災チャリティーオークション」で2012年4月30日午後12時に始まり、2012年5月6日午後11時に締め切られます。実際のオークションサイトはこちらです。
落札者はレディー・ガガのティーカップを受け取るだけでなく、より大きな貢献を果たすことになるでしょう。オークション終了後、落札代金は全額、実施機関と協力して行うTOMODACHIアート・フェローシップ・プログラムに使われます。
TOMODACHIアート・フェローシップ・プログラムは、日本の大学生や若者が自らの夢の実現に向け、米国内の音楽、アート、映画、ダンス、歌、演劇、ファッション、デザイン、デジタルメディアなどの分野の専門機関で学ぶ1年間のプログラムに参加できる機会を提供します。
このプログラムを実施するTOMODACHIは、東日本大震災後の日本の復興を支援するとともに、長期にわたり日米間の文化的・経済的な結び付きを強化し、友好を深める形で、日本と米国の次世代の人々に投資する官民パートナーシップであり、米国政府と米日カウンシル(非営利組織)が主導し、日本政府、日米の企業、組織、個人から支援を受けています。
For more information, visit http://usjapantomodachi.org.
詳細はTOMODACHIサイトでhttp://usjapantomodachi.org
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